大震災でわかった学校の大問題 の商品レビュー
大震災の傷跡がまだまだ残っている(外部的にも内部的にも)にもかかわらず「通常の教育活動」「授業時間の確保」を最優先したいという姿勢をしめす中央文科省。 日本の教育は,一体どこを向いてきたのか。そしてそれは,今回の震災でどう変わっていくのか。 本書を読む限り,震災で教育の方向...
大震災の傷跡がまだまだ残っている(外部的にも内部的にも)にもかかわらず「通常の教育活動」「授業時間の確保」を最優先したいという姿勢をしめす中央文科省。 日本の教育は,一体どこを向いてきたのか。そしてそれは,今回の震災でどう変わっていくのか。 本書を読む限り,震災で教育の方向が変わろうとはしていないと寂しくなります。 一人の人間も切り捨てない学校づくり…それは遠くにある気がします。でも,自分でできることはある…そう思わせてくれる内容でもありました。
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残念な本。もし購入を検討しているなら、買わないことをオススメします。 まず大震災については、ただ子どもと教師と学校の被害をルポするだけ。大震災当初からずっと報道されていたことで、目新しいことはなし。被害を受けた人たちには本当に心が痛むけれど、そういう事実を受けて、さてどうす...
残念な本。もし購入を検討しているなら、買わないことをオススメします。 まず大震災については、ただ子どもと教師と学校の被害をルポするだけ。大震災当初からずっと報道されていたことで、目新しいことはなし。被害を受けた人たちには本当に心が痛むけれど、そういう事実を受けて、さてどうするのか、というと具体策はいっさいなし。 で、震災後に目指すべきは「一人の人間もきりすてない学校づくり」なんだって。こんなだれでも言えるようなことを、よく恥ずかしげもなく言えるなあ。しかも震災前から必要でしょ、それは。 後半になると「教員加配」だの「全国学力テスト」だの「教員免許更新制」だの具体的な話と提言があるにはるんだけど、それって大震災とは関係ないよね・・・本書のタイトルは「大震災でわかった学校の大問題」なんですが、東京学芸大の准教授ともあろう方が、震災前には気がつかなかったのですか。。。 それに実際の提言も「教育現場が望んでいない」の一言で正当化しようとしている。たとえば、提言の一つに習熟度別指導はやめろ、というのがあるけど、私学では習熟度別指導を実施しているところは多いよね。本当に教育現場はみんな習熟度別授業に反対なの? それに教員免許更新制も廃止すべきだ、それが教育現場の一致した意見だ、としているけど、少なくともワタクシは教員免許更新制には賛成です。ベテラン教員で能力が明らかに低い人はいっぱいいますしね。もちろん有能なベテラン教師もいます。更新講習の中身はもっと改善されるべきだとは思いますが、更新は必要ない、というのは教師のおごりだと私は考えます。 他にもいろいろ言いたいことはあるのですが、とりあえずこの辺にしておきます。「震災後の教育現場」というテーマ自体は重要だと思うので、もっと能力の高い書き手にぜひ書いてほしいところです。
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