東京観光 の商品レビュー
ノスタルジックとファンタジーと…中島さんの小説の魅力があふれている、短編集。 「シンガポールでタクシーを拾うのは難しい」が一番好きです。 こういうのって、男女間のみならず、同性の友人同士でもありそうな話だと思いました。
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【収録作品】植物園の鰐/シンガポールでタクシーを拾うのは難しい/ゴセイト/天井の刺青/ポジョとユウちゃんとなぎさドライブウェイ/コワリョーフの鼻/東京観光
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ここ5、6年にいろいろな媒体に向けて書いた短編7作。『コワーリョフの鼻』のみ既読。作風はいろいろ違うものの、「中身は全部中島京子というアソートボックスとして楽しんで」との後書きがある。実際そんな感じで、うまい。楽しんで読んだ1冊。☆は4以上。
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不思議ワールドでふわんふわんした感じなのですが、 『植物園の鰐』の冒頭で繰り広げられる、背の低い老人との意味があるのかどうかわからないやりとりや、『コワリョーフの鼻』で、ロシア文学の至宝とすら称えられる名短篇〈鼻〉への科学的アプローチなど、 なんかわかんないけど面白いぞ、と思わせ...
不思議ワールドでふわんふわんした感じなのですが、 『植物園の鰐』の冒頭で繰り広げられる、背の低い老人との意味があるのかどうかわからないやりとりや、『コワリョーフの鼻』で、ロシア文学の至宝とすら称えられる名短篇〈鼻〉への科学的アプローチなど、 なんかわかんないけど面白いぞ、と思わせてくれる要素たっぷりでした。 いちばん好きなのは表題作の『東京観光』です。 マリアナが教えてくれた東京でいちばんいいところ。 そういう場所を見つけることが、田舎者が東京で生き抜くヒントなのかもしれません。
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短編。 本のデザインが素敵♪ 短編の表題下のイラスト(?)も個性的でゾクゾクしました。うーん、好みだわぁ。 7作品収録されていたが、特に『天井の刺青』と『ボジョとユウちゃんとなぎさドライブ』がお気に入り。 水漏れを起こしたのがきっかけで下の階の人と顔を合わせるようになる。→うーん...
短編。 本のデザインが素敵♪ 短編の表題下のイラスト(?)も個性的でゾクゾクしました。うーん、好みだわぁ。 7作品収録されていたが、特に『天井の刺青』と『ボジョとユウちゃんとなぎさドライブ』がお気に入り。 水漏れを起こしたのがきっかけで下の階の人と顔を合わせるようになる。→うーん、あるある。水が漏れてきた方(下の階の住人)の経験アリ。顔を合わせるようになったら、親しくなりそのうち変なお願いをされることに。1日部屋を交換してくれって言われるのよ。 ええー! 普通、断るよね。が、物語ではこの提案を受け入れるのです。まぁ、人のカバンの中身とか興味あるわけで、部屋もまた然り。特に変人でなければちょっとくらいと思ってしまうかも。そう、関係を持った男性なら1日くらいと思ってしまうような気もする。などという心理をうまくついた物語の展開でして。いやいや、不思議な空気感が最高な『天井の刺青』。 もう1作は、ボジョが男の子だと思っていたら、ユウちゃんの女友達だったことにビックリ。ユウちゃんに振り回されすぎ。男友達ならわかるけど、女友達なら言うことは言わないと! どれもこれも独特の世界が体感できる。好きだわ〜。
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+++ 恋情、妄想、孤独、諧謔…中島京子ワールドへようこそ 女の部屋の水漏れが、下に住む男の部屋の天井を濡らした。女が詫びに訪れたのをきっかけに二人は付き合い出し、やがて男は不思議な提案をするが・・・。(「天井の刺青」)。直木賞作家が紡ぐ珠玉の7篇。 +++ 表題作のほか、「植...
+++ 恋情、妄想、孤独、諧謔…中島京子ワールドへようこそ 女の部屋の水漏れが、下に住む男の部屋の天井を濡らした。女が詫びに訪れたのをきっかけに二人は付き合い出し、やがて男は不思議な提案をするが・・・。(「天井の刺青」)。直木賞作家が紡ぐ珠玉の7篇。 +++ 表題作のほか、「植物園の鰐」 「シンガポールでタクシーを拾うのは難しい」 「ゴセイト」 「天井の刺青」 「ポジョとユウちゃんとなぎさドライブウェイ」 「コワリョーフの鼻」 +++ どの物語の主人公もとても真っ当な人たちである。その主人公に近づいてくるのが少しばかり一般の尺度に当てはまらない人たちだというだけである。だが、それだけで物語りは思ってもみない展開を見せるので目を瞠ったりわくわくしたりさせられる。もしかすると主人公たちにちょっと変わったものを引き寄せる何かがあるのかもしれない、いやきっとそうなのだ、という思いが確信めいてくる。日本のどこかできっと毎日同じようなことが繰り広げられているのだろうな、と人知れずにんまりしてしまう一冊である。
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「誰かと一緒にいて、温かい気持ちになれないときはなにかが間違っている」~『シンガポールでタクシーを拾うのは難しい』より。
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いろんな味わいの短編が7篇。「シンガポールで…」から面白くて一気に加速しました。放課後に現れる生徒、「ゴセイト」が好きです。不思議な世界とありふれた日常が交差して楽しめました。
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日常にありそうでない不思議ワールドを描いた短編集。 奇妙な味わいのものから青春っぽさを感じさせるものやホラー風味なものまでいろんなテイストがありながらすべてが独自な中島京子ワールドなのが素晴らしい。短いけれど濃厚な味わいを堪能できます。
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