競売ナンバー49の叫び の商品レビュー
強烈だった。名前はもちろん知っていて尻込みをしていた作家。しかしこれほどとは。めくるめくというのはこういうことを言うのかな。次々に異なるイメージが現れ,しかしそれぞれがきちんと繋がっていて,でもどこに連れて行かれたのかは全く分からなかった。途方もない学識と,めちゃくちゃなギャグ。...
強烈だった。名前はもちろん知っていて尻込みをしていた作家。しかしこれほどとは。めくるめくというのはこういうことを言うのかな。次々に異なるイメージが現れ,しかしそれぞれがきちんと繋がっていて,でもどこに連れて行かれたのかは全く分からなかった。途方もない学識と,めちゃくちゃなギャグ。わかんないけど,楽しかったー。(分かんなかったっぽそうな感想でしょ?www)
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エディパは亡くなった元恋人の大富豪の遺産執行人に指名される。美貌の弁護士メッガーと共に訪れたバーのトイレで、彼女は不思議なマークを目にする。謎の言葉WASTEの意味を求める冒険は、大富豪の残した謎と絡み合う。
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そろそろピンチョンを読もうかなと本屋に立ち寄り冒頭部分を読む。「ある夏の午後、タッパーウェアパーティーから帰ってきたミセス•エディパ•パーマは…」 おぉ!やっぱりピンチョン面白い! 彼は最高のエンターテイナーだ。
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好きな人はどっぷりハマるけど、そうじゃない人にとってはぴくりとも来ない。文学界の剛力 彩芽ことピンチョンの「競売ナンバー49の叫び」の新訳が出ていたので(たぶん)再読。10年以上前に読んだような記憶はあるんだけど、これっぽっちも覚えていませんでした。 なので新鮮な気持ちで読めたわ...
好きな人はどっぷりハマるけど、そうじゃない人にとってはぴくりとも来ない。文学界の剛力 彩芽ことピンチョンの「競売ナンバー49の叫び」の新訳が出ていたので(たぶん)再読。10年以上前に読んだような記憶はあるんだけど、これっぽっちも覚えていませんでした。 なので新鮮な気持ちで読めたわけですが、ピンチョンの何が好きかって「世界を隠喩の網の目にとらえて読み直す悪ふざけ」を圧倒的な想像力と文章で描き出す壮大なバカらしさの前に僕みたいな凡人は、なすすべもなく、ただただひれ伏すしかないところ、なわけです。 意味を紡いでいくときの高揚感と、「意味を見つけること自体を目的として見つけた意味」にそもそも意味なんてあるはずないよね、という空虚感。そういう意味で個人的には逆光と並んでもっともピンチョンらしい魅力にあふれた一冊といえましょう。 あとタイトルかっこいい。
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支離滅裂なエピソード、休むことを知らないドタバタ劇。すごいパワーでぐいぐい引き込まれて、夢中になって読み終えた。
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サンリオ文庫から出版されているらしい『競売ナンバー49の叫び』を読んでみようと、紀伊国屋書店に出かけて店員さんに「えーとサンリオ文庫は何処ですか?」と尋ねたところ、「かなり前に廃刊になってますよ」と教えられガックリ、そのまま放置してたら筑摩書房から出版されていることを知り単行本を...
サンリオ文庫から出版されているらしい『競売ナンバー49の叫び』を読んでみようと、紀伊国屋書店に出かけて店員さんに「えーとサンリオ文庫は何処ですか?」と尋ねたところ、「かなり前に廃刊になってますよ」と教えられガックリ、そのまま放置してたら筑摩書房から出版されていることを知り単行本を買ったのが2年前(こいつは未読状態)。その後、ピンチョン全小説でこの本が発売されくやしかったけど購入。”ある夏の午後”という出だしということもあり、この季節に読み始める。相変わらずストーリーがあれこれ脱線する、何がなんだよこれ、真面目にやれよもう、お腹がキリキリする、う~んお腹痛い・・・。そうだ、正露丸あったから飲もうっと。どれどれ・・・あ、アッ!こ、こげなところにもラッパのマークが!? (以上は事実です)
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駄目だ… 自分はこういう荒唐無稽な物語に向いてないっぽい。 何のためにその記述があるのか、登場人物が何故その行動をとるのか、意味がない…意味がないまま一息の休息もなく続いていくこの苦痛。 他の人たちのレビューによると、苦痛に耐えて読み通すと、話の筋ではなくて作家の魂の声みたいなも...
駄目だ… 自分はこういう荒唐無稽な物語に向いてないっぽい。 何のためにその記述があるのか、登場人物が何故その行動をとるのか、意味がない…意味がないまま一息の休息もなく続いていくこの苦痛。 他の人たちのレビューによると、苦痛に耐えて読み通すと、話の筋ではなくて作家の魂の声みたいなものが微かに読み取れるらしい。 そういうことはポエムでやろうよ! 起承転結しようよ!
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かなり変わった作品だと思います。I氏の書評では、平凡な主婦である主人公エディパが可笑しな事に巻き込まれていくということが強調されていますが、彼女の思考はとんでもなくトリッキーだと思います。それがピンチョンの「ポップ」感だと思う。物語全体を支配しているキテレツ感においてエディパが普...
かなり変わった作品だと思います。I氏の書評では、平凡な主婦である主人公エディパが可笑しな事に巻き込まれていくということが強調されていますが、彼女の思考はとんでもなくトリッキーだと思います。それがピンチョンの「ポップ」感だと思う。物語全体を支配しているキテレツ感においてエディパが普遍的な存在に思えるのは致し方ないことなのかな。ジェイムス朝演劇、レメディオス・バロの絵画、マックスウェルの悪魔などなど、謎から謎へ、とても楽しんで読めた作品でした。巻末の「49の手引き」も装丁も素晴らしい。
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なんだかエディパと一緒にヨレヨレになった気分。 彼女の周りの男たちは―元恋人も夫もかかりつけの精神科医も弁護士も―みんなどこかしら箍が外れたようだし。 トリステロの謎を追う彼女に道を示すかのように次々と現われてくる人々も、みんな自分にかまけてばかりで一向に当てにはならないし。 自...
なんだかエディパと一緒にヨレヨレになった気分。 彼女の周りの男たちは―元恋人も夫もかかりつけの精神科医も弁護士も―みんなどこかしら箍が外れたようだし。 トリステロの謎を追う彼女に道を示すかのように次々と現われてくる人々も、みんな自分にかまけてばかりで一向に当てにはならないし。 自分にかまけてばかりの人物と当てにならない会話をかわしていく、というのは何やら『不思議の国のアリス』を思わせるけれど、夢から覚めたアリスはアリスのままもとの世界へ帰っていけるのに、エディパの場合はそうもいかない。 トリステロを巡る一切が元・恋人が仕掛けた壮大な悪戯であるにせよ、あるいはすべてがエディパの妄想であるにせよ、もしかしたら現実なのかも、という思いが一片でもある以上、物事をそれまで通りに見ることはできなくなるのだから。 でも、エディパはどこへ向かえるというのだろう。 次は志村訳でも読む。 The Crying of Lot 49 by Thomas Pynchon
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読み終わるのに時間がかかった上に内容も掴めなかった。 が、所々、たとえばエディパが初めて訪れた街を高台から 眺める場面や、郵便配達員をつけてバスの中で疲労する感覚 お墓でお酒を飲みながら、無に帰す死体の分解されるたんぱく質 が自分の中に入ってくるように願う場面は鮮やかに映像として...
読み終わるのに時間がかかった上に内容も掴めなかった。 が、所々、たとえばエディパが初めて訪れた街を高台から 眺める場面や、郵便配達員をつけてバスの中で疲労する感覚 お墓でお酒を飲みながら、無に帰す死体の分解されるたんぱく質 が自分の中に入ってくるように願う場面は鮮やかに映像として 刻まれた。今まで読んだなかでも不思議な感覚部門では 上位に位置する。
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