大江戸釣客伝(下) の商品レビュー
綱吉の生類憐みの令のため世相は暗くなりついに斫も禁止される。釣り仲間である津軽采女の義父吉良上野介は討ち入りで惨殺され、朝湖は島流し、其角もアル中。最後は少し謎解きのような展開。
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其角や朝湖の破天荒な生き方は面白いが、家族はさぞや大変だったろう。釣りの面白さは知らないが、それでも伝わるものがあって、釣りを巡ってのあれやこれやが楽しかった。後半になって赤穂浪士が出てきて、津軽采女の釣りへ収斂していくしかなかった哀しみを想うに、不条理とか運命とかそういったどう...
其角や朝湖の破天荒な生き方は面白いが、家族はさぞや大変だったろう。釣りの面白さは知らないが、それでも伝わるものがあって、釣りを巡ってのあれやこれやが楽しかった。後半になって赤穂浪士が出てきて、津軽采女の釣りへ収斂していくしかなかった哀しみを想うに、不条理とか運命とかそういったどうにも出来ない事への怒りを覚えた。『何羨録』はその全ての果実なのだろう。
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五代将軍綱吉治世下の江戸でよりにもよって釣りが好きで好きでたまらない人々の姿を少し引いた目線で淡々とあぶり出す。ものに憑かれた人の狂おしい欲望と哀しみ。閉塞した時代、仕事と責任、理不尽な仕打ち、無責任な世間、翻弄されながら、それでもその間で生きていく、生きて行かざるをえない人々の...
五代将軍綱吉治世下の江戸でよりにもよって釣りが好きで好きでたまらない人々の姿を少し引いた目線で淡々とあぶり出す。ものに憑かれた人の狂おしい欲望と哀しみ。閉塞した時代、仕事と責任、理不尽な仕打ち、無責任な世間、翻弄されながら、それでもその間で生きていく、生きて行かざるをえない人々の人生。そのもの悲しさ。
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初めてかな?夢枕獏さん。 すずらんさんの番組でのインタビューを見て。 宝井其角、多賀朝湖、津軽釆女、徳川綱吉・・・。 釣りをやっててよかった。 釣りの場面は口角が上がった。 不勉強な自分は歴史に疎い事この上なく、1/4くらいほかの方々より楽しめなかったのかも。 でも、少しず...
初めてかな?夢枕獏さん。 すずらんさんの番組でのインタビューを見て。 宝井其角、多賀朝湖、津軽釆女、徳川綱吉・・・。 釣りをやっててよかった。 釣りの場面は口角が上がった。 不勉強な自分は歴史に疎い事この上なく、1/4くらいほかの方々より楽しめなかったのかも。 でも、少しずつ繋がっていくであろう未来を信じて焦らずに時代物を読み続けよう。 兎に角、「義理と人情」とか「粋」とか「漢気」とか「慎ましさ」とか堪らない。 特に阿久沢弥太夫と松本理兵衛には心打たれた。
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今も続く忠臣蔵の仇討ちの話は、後世創られたものが大半なんだろうけど、時代の流れというか周りの人の噂の強制力ってのは、大きかったんでしょうね。これを読んだからと言うわけでもないけど、今当然のように創られている、語られている物語を、他の視点からも見直すというのは、歴史認識にも、何にお...
今も続く忠臣蔵の仇討ちの話は、後世創られたものが大半なんだろうけど、時代の流れというか周りの人の噂の強制力ってのは、大きかったんでしょうね。これを読んだからと言うわけでもないけど、今当然のように創られている、語られている物語を、他の視点からも見直すというのは、歴史認識にも、何においても必要ですね。
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20120630 釣りバカ日誌のような本と思ってたがもっと深い。元禄時代の生き様が絵巻のようで眩しい。淡々と書かれているのが良い。裏忠臣蔵的な読み方もあるかも。
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美容師のお姉さんから借りた。半年経って読了。 釣りがしたいぞ。モロコ、クチボソ雑魚釣りが好きだ。竿もまだ持ってた筈だ。
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朝湖の島流しから、松の廊下,浪士の討ち入り,基角の死...ついつい釣られて一気読み。 綱吉の突然の死で「生類憐みの令」は廃止され、赦免されて江戸に戻った朝湖と、采女の最後の場面がいい。
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※このレビューにはネタバレを含みます
当然クライマックスになると思われた忠臣蔵でしたが、 采女の心境の変化が、日本初の釣り指南書の「何羨録」を書くに至るまでを、 もう少し掘り下げてほしかった。 其角の死からはめちゃくちゃ駆け足で史実紹介に終始していたのが、 ちょっと残念です。 本作の一番の主人公は、反骨精神を持ち続けた多賀朝湖こと英一蝶でしたので、 彼だけを主人公した方がよかったかも。
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釣りに興味がないせいもあって、上巻の半分くらいまではあまり興味が持てずに淡々と読んでいる感じだった。でも、読み進めるうちに登場人物たちに愛着が湧いてきて、下巻は一気に読んだ。切ない。
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