羊の歌 続 の商品レビュー
150620 中央図書館 終戦後、医者としてのキャリアをスタートさせたのち、加藤はフランスに行くことを欲し、留学生試験を受ける。 半費留学、すなわち渡航費は自分持ちでパリに赴いた加藤は、1年間だけと思っていた当初の意図とは異なり、欧州に住まうようにまでなった。 その過程で、多くの...
150620 中央図書館 終戦後、医者としてのキャリアをスタートさせたのち、加藤はフランスに行くことを欲し、留学生試験を受ける。 半費留学、すなわち渡航費は自分持ちでパリに赴いた加藤は、1年間だけと思っていた当初の意図とは異なり、欧州に住まうようにまでなった。 その過程で、多くの人と触れ合い、自らの成長を記したというエッセイであろうか。
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下巻では、太平洋戦争の終結から、3年にわたるフランスへの留学を経て、日本に帰国するまでが語られています。 京都に一人の女性を残してヨーロッパに留学した著者は、フランスで華々しく活躍する芸術家や詩人たちとの交流を通じて、新しく精神の洗礼を受けます。やがて帰国を決意したとき、著者は...
下巻では、太平洋戦争の終結から、3年にわたるフランスへの留学を経て、日本に帰国するまでが語られています。 京都に一人の女性を残してヨーロッパに留学した著者は、フランスで華々しく活躍する芸術家や詩人たちとの交流を通じて、新しく精神の洗礼を受けます。やがて帰国を決意したとき、著者はもはや、京都の女性と生活を共にすることはできないと悟っていました。 やや私小説的な展開があり、また著者のヨーロッパ体験についての叙述も読み応えがあって、楽しめました。福沢諭吉の『福翁自伝』には及ばないかもしれませんが、我が国の自伝文学の傑作の一つに数え入れられるのではないでしょうか。
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久しぶりの加藤周一氏の著作です。 だいぶ以前に「羊の歌」は読んでいるのですが、本書は、いつかは読もうと思っていた「続編」です。 本書での加藤氏の回想は、「終戦直後の東京の風景」から始まります。この終戦直後の東京の風景は、その後の加藤氏の思想の原点を規定するものだったようです...
久しぶりの加藤周一氏の著作です。 だいぶ以前に「羊の歌」は読んでいるのですが、本書は、いつかは読もうと思っていた「続編」です。 本書での加藤氏の回想は、「終戦直後の東京の風景」から始まります。この終戦直後の東京の風景は、その後の加藤氏の思想の原点を規定するものだったようです。 本書では、加藤氏がヨーロッパで暮らしていた頃のプライベートな交流の様子も詳しく語られています。また、医者の道を捨て、文筆に生きることにした瞬間も明らかにされています。そこにはやはり“戦争”がありました。 時々思い出したように読みたくなるのが加藤氏の著作です。
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[ 内容 ] すべての自由を圧殺していた軍国主義は、一九四五年八月十五日突然崩壊。 著者は本郷の医学部にもどり再び研究生活に入る。 やがて戦後文学の出発となった「一九四六年文学的考察」の発刊、フランス留学、アジア・アフリカ作家会議への参加と著者の足跡は広がり、折から起った日米安保条約反対の大運動はすべての日本人を巻きこんでゆく。 [ 目次 ] [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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