尾行された少年たち の商品レビュー
家族や親戚一同がフランス各地から待ち合わせ場所に向かって旅行する。主人公の兄弟は偶然子ども二人だけの旅行となった。はじめのうちは祖父の書いた計画書通り進んでいたが鉄道の大規模ストに巻き込まれ、両親とも連絡がつかなくなり、ついには祖父の別荘目指してヒッチハイクで向かうが……。 ...
家族や親戚一同がフランス各地から待ち合わせ場所に向かって旅行する。主人公の兄弟は偶然子ども二人だけの旅行となった。はじめのうちは祖父の書いた計画書通り進んでいたが鉄道の大規模ストに巻き込まれ、両親とも連絡がつかなくなり、ついには祖父の別荘目指してヒッチハイクで向かうが……。 現在は携帯電話やスマホがあって連絡は簡単に行えますが、当時は簡単ではなかったんですね。当時ならではの不便さを実感しながら読みました。 インチキ新聞記者やインチキ探偵やインチキ切符売りのようなひどい奴らもいますが、親切な人も沢山います。本当に人は色々ですね。 電車のストもかなり大がかりです。本書の鉄道ストはかなり長くて、いつ終わるか分からないというものです。私が子どもの頃のストは短期間で終わってましたが、最近はストも珍しくなりましたね。 私が小学生の頃買ってもらった学研小学生文庫の一冊を再読しました。学研の「少年少女サスペンス推理」または「傑作推理ブック」という、ジュブナイルミステリーシリーズから取り出したもののようです。 本作品はフランスの作品です。こういった世界各国のジュブナイル向けのミステリー全集が出ていたとは、当時の児童書の層は厚かったんですね。まあ本作品もそうですが、このシリーズの作品は現在ではほとんど忘れられたようになっています。しかし、内容的には素晴らしいものなので、読書好きの子ども達には昔の風俗を知る上でも貴重な資料なのではないでしょうか。そして大人にとっても懐かしさを味わえる作品群だと思います。 ポール・ベルナ『尾行された少年たち』 https://diletanto.hateblo.jp/entry/2021/11/03/202555
Posted by
- 1