原発はいらない の商品レビュー
40年間一貫して原発の廃絶を主張してきたという著者。福島原発事故に関するラジオで話を聞いたのがきっかけで、手にとってみた。 「想定外」として事故の原因を隠し、事故の状況も正しく公開せず、それでも他の原発を稼働させ続けるのは、やはり冷静に考えると、あり得ない主張。 また、プルサー...
40年間一貫して原発の廃絶を主張してきたという著者。福島原発事故に関するラジオで話を聞いたのがきっかけで、手にとってみた。 「想定外」として事故の原因を隠し、事故の状況も正しく公開せず、それでも他の原発を稼働させ続けるのは、やはり冷静に考えると、あり得ない主張。 また、プルサーマルや核燃料サイクル計画につぎ込まれたお金と、延期ばかりで一向に完成しない状況、これを継続できることもあり得ない。 「子供たちを被曝から守ること」には、全面的に賛成。細胞の分裂が活発なため、子供は大人の4倍の放射能感受性を持っているとのこと。 原発推進派「破局的な事故は起きない。そんなことを想定すること自体がおかしい。破局的事故は想定不適当。」 「独占企業である電力会社は、原発を作れば作るほど、稼働すればするほど儲かる仕組みになっている。」とは?
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やっぱり、即ゼロか? 「原発はいらない」小出裕章 フクシマ原発事故から3年。政府産業界は再稼働の流れである。 新聞、TV、ネットの情報から考えて原発即刻ゼロがベストであるが、即刻ゼロは日本の経済力国力を弱体化させ国の国防安全保障も脅かして国が滅ぶ可能性もあるので理想論である。そ...
やっぱり、即ゼロか? 「原発はいらない」小出裕章 フクシマ原発事故から3年。政府産業界は再稼働の流れである。 新聞、TV、ネットの情報から考えて原発即刻ゼロがベストであるが、即刻ゼロは日本の経済力国力を弱体化させ国の国防安全保障も脅かして国が滅ぶ可能性もあるので理想論である。それが私の考えであったが、マスコミ情報以外にも少しは勉強しようと本著と「原発ホワイトアウト・若杉冽」を読んで「即刻ゼロ」へと考えが変わりつつある。 著者は原子力原発に夢を抱いて研究者になったがその危険性に気づき40年も前から原発廃絶を訴えてきた。しかし、フクシマ原発事故が起こってしまい自責と慚愧の念でこの本を書いたという。 著者の主張は 「原発を即ゼロにしても火力発電をフル稼働すれば、原発分は十分にまかなえる」 つまり、経済力も国力も弱体化しない。 「原発は化石燃料(石炭、石油)と比べて二酸化炭素の放出が少ないので地球温暖化への悪影響(地球温暖化は二酸化炭素放出だけが原因ではないし、温暖化が本当に悪いのかという論議もある)が少ないというのは真っ赤な嘘で、ウラン採掘から製錬、濃縮、加工、運転の過程で膨大な二酸化炭素を放出する。二酸化炭素を放出しないのは発電時だけである。化石燃料に比べても原発はエコなエネルギーではない。エコどころか、放射性物質という究極の毒物製造装置である。」 「建設から濃縮、加工、地区交付金、使用済み燃料の再処理などを含めた原発の実際のコストは火力・水力にくらべて高い。」 「風力、太陽光などの自然再生エネルギーにこだわりすぎると、原発は生き延びてしまう。 新エネルギーは今すぐ大きな電源にはなりそうもない。研究開発に長期的な時間がかかる。急激にやると環境に大きな悪影響を及ぼす可能性もある。自然再生エネルギーが実用化できるまでの間は、化石燃料を使った火力発電でやるのが一番である。自然再生エネルギーでなければダメだとこだわりすぎると、それが実現するまでは原発を認めるということになりかねない。原発の即刻廃絶のためには、火力発電をフル稼働させることに尽きる。」 「原発がゼロになってとしても今まで数十年の原発稼働で蓄積した核廃棄物は膨大であり、長期間にわたる原発停止作業と廃棄物処理に対応できる原発技術者の教育養成は国策として必要である。」 原発即刻ゼロの場合は、輸入する石油料金の増大、電気料金の高騰(家庭用で現在の20数円/kwから30〜40円/kwになるいう試算もあるが本当か?)による企業の海外流出国内空洞化などによる国家的経済損失が年間数兆円という試算もあり、原発の停止廃棄物処理の膨大な費用をどこから捻出するのかという話もある。 出来る限り早い時期に脱原発から即刻原発ゼロ!と考えが変わりつつあるが、もう少し再稼働推進の意見情報もチェックして考えることにする。 家族、友人などの私生活の範囲では感性、感情で判断しても致命的な破局に繫がることは防ぎようがあるが、軍事エネルギー国際政治などの領域は感性感情で判断するのは危険すぎる!きれいごとは言わず善悪でもなく、現実を直視するのみ!
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貿易収支が大赤字だと聞いて、化石燃料の輸入超過が大きな要因だと聞きました。その辺はどうなんだろうと読み進めましたが、触れずじまい。でも、そんなことを言っている場合じゃない、という主張でしたね。あの3/11の悪夢がまざまざと思い出させられる内容。先月の都知事選挙の結果からしても、の...
貿易収支が大赤字だと聞いて、化石燃料の輸入超過が大きな要因だと聞きました。その辺はどうなんだろうと読み進めましたが、触れずじまい。でも、そんなことを言っている場合じゃない、という主張でしたね。あの3/11の悪夢がまざまざと思い出させられる内容。先月の都知事選挙の結果からしても、のど元を過ぎた恐怖を忘れつつある僕たち。粘り強い戦いが求められているようです。それにしても原子力を専門とする化学者が減っているのは恐ろしい。
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2011年7月刊ということで、情報もほとんど出ていなかった頃だな。原発事故が起きるまで、こんな先生がいるなんて思いもしなかったものだ。
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題名の通り、事故があろうとなかろうと、電力が足りようと足りなかろうと、原発はすぐさま全廃しなければならないと、強く訴えた本です。 折り込みには、「原発問題に端を発し、人間の存在意義まで言及した『小出哲学』の集大成」などと書かれていたが、以前の『原発のウソ』に比べて、主観が少し...
題名の通り、事故があろうとなかろうと、電力が足りようと足りなかろうと、原発はすぐさま全廃しなければならないと、強く訴えた本です。 折り込みには、「原発問題に端を発し、人間の存在意義まで言及した『小出哲学』の集大成」などと書かれていたが、以前の『原発のウソ』に比べて、主観が少し盛り込まれてきたな、と感じました。ただ、「集大成」とまではいかない。 しっかり、原発の広範囲かつ専門的な研究と、市民からの質問にも答えています。 著者の小出さんは、著書を見る限り、産業革命以後の急速な人類の繁栄発展に対していささか批判的でもあり、また人類と他の生物や地球との関係というものに対しても一定の姿勢を持っておられるようです。 また、37年間の「助手」ぐらしについても、特に何とも思ってはいなかったようです。 なぜ、原発をすべて撤廃しなければならないのか。 原発推進派の理論についても反駁しています。 安全な原発などなく、すべての原発は危険である、ということ。 原発はクリーンなエネルギーなどではなく、建設においてもコストがかかるし、実は二酸化炭素も多く放出している。(同時に、二酸化炭素は温暖化の原因でもないと言及していますが。) 一番の問題は、核融合の後にできる「死の灰」放射性廃棄物の処理の問題。 最悪の物質、ストロンチウム、プルトニウム。 利権を守るために、事故の内容をコロコロと変え、誤った内容を流し続ける東電と政府。「国民を混乱に陥れないため」というが、本当は、正しい情報を入手して動くことがパニックを避ける方法なのだという。 現在の大きな問題は、福島原発の大量の放射線汚染水の行方。 また、多くの国民が心配しているであろう「被曝量」は、100ミリシーベルト以下で「健康被害なし」とされているが、これも嘘で、実は安全な被曝量など存在しないということ。「どこからが安全でどこからが危険」という基準はない。 また、原発をすべて止めても、電力には何の影響もないということ。稼働していない火力発電が多くあり、むしろ日本の発電所は多いということ。 私も、「新しいエネルギー」に期待していたのだが、実用化にはまだまだ時間がかかり、風力、太陽光も環境に悪い。下手するとまた原子力必要派が出てくるから、当面は火力で補うべきだという。 政府が原子力にこだわる理由は、将来的に核兵器を製造しようとする下心があるためでもある。 また、独占企業や大企業は原発を作るほど儲かる仕組みになっており簡単にその利権を手放せない。 しかし、それらの理由は論外である。 少し、すべてにおいて「最悪の事態」をあおる研究者だなとも感じましたが、実際に、「最悪の事態」が起きてしまったので、そこまで考える必要もあると思います。 小出助教の歴史は、「敗北の歴史」であったという。決定的だったのが福島第一原発であるという。「あなたは悪くないよ」と言いたい。 しかし、その信念に少なからず心動かされたし、また研究から「原子力などなくても大丈夫」だという結論にも納得はしている。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
メモ P117 図25 P120 図29 原発を運転させる理由が見つからない P169 原子力安全委員会、原子力安全•保安員は 原発推進の機関にすぎない P175 チェルノブイリ原発事故は 運転員のミスではなく 原子炉の構造上の欠陥 原発をやめても 電力は不足しない!
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原発以外でのエネルギー生産を。 僕がド文系のせいで半分くらい分からないことが書いてありましたが、何を言いたいのかはタイトル通りでした。 原発の問題については、難しいですね。 「エアコンなどを切り節電」や「代替エネルギーを」って言う意見を聞きますが、本当に皆が節電出来ると思うのでし...
原発以外でのエネルギー生産を。 僕がド文系のせいで半分くらい分からないことが書いてありましたが、何を言いたいのかはタイトル通りでした。 原発の問題については、難しいですね。 「エアコンなどを切り節電」や「代替エネルギーを」って言う意見を聞きますが、本当に皆が節電出来ると思うのでしょうか。代替エネルギーはいつになったら充分な量になるのでしょうか。 希望を消すようなことは言いたくはないのですが、今のところまだ原発を使い続けるしかない気がしました。
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電力が足りなくなるんだから、 いくら危険であろうが原発は必要不可欠だろう …それが私のこれまでの見解だった。 しかし、この本を読んで、 私の見解は、 政府が自分の都合のいいように メディアを操作した結果つくりだされたものなのではないか、 と感じた。 原発は必要ないのかもしれない...
電力が足りなくなるんだから、 いくら危険であろうが原発は必要不可欠だろう …それが私のこれまでの見解だった。 しかし、この本を読んで、 私の見解は、 政府が自分の都合のいいように メディアを操作した結果つくりだされたものなのではないか、 と感じた。 原発は必要ないのかもしれない。 一番驚いたのは、 原発は過疎地につくることが義務付けられていること。 たくさんの人の住む都市にはつくれないということは、 原発は危険である、と 政府は最初から分かっていたのでは、と唖然とした。 この本が絶対に正しいとは限らない。 しかし、私に新たな視野を与えてくれた。
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2012/07/11 ■全廃するかどうかの論点は一つ ・本当に全くコントロール不能なシビアアクシデントが起こり得るかどうか。 1000年に1度の災害をもろに受けても実質的な被害は他の事故と比べて大差ない。大半の被害は風評被害。 ■おかしな点 ・年間1ミリシーベルトで2500人に...
2012/07/11 ■全廃するかどうかの論点は一つ ・本当に全くコントロール不能なシビアアクシデントが起こり得るかどうか。 1000年に1度の災害をもろに受けても実質的な被害は他の事故と比べて大差ない。大半の被害は風評被害。 ■おかしな点 ・年間1ミリシーベルトで2500人に1人が死ぬ? 自然被曝が年間1ミリシーベルトです。 1ミリシーベルトですべての人が普通に放射能で死んでしまう可能性があることになってしまいます。 もっというと年にアメリカを10往復ぐらいする人なんて数年でほぼ確実に死んでまう。アメリカまで片道200マイクロシーベルト。 なんか小学生向けみたいな書きっぷり。根拠に乏しい。
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カリスマ化された感がある京都大学助教による原発事故関連本.池田信夫氏の本と同時進行で読みはじめた.昔,この手の出版物と言えば,広瀬某氏であった.最近はこの著者によるものが多く,著者は多忙のため,口述したものを文章化したものとのことであったが,論点や志は理解できた.放射線被曝による...
カリスマ化された感がある京都大学助教による原発事故関連本.池田信夫氏の本と同時進行で読みはじめた.昔,この手の出版物と言えば,広瀬某氏であった.最近はこの著者によるものが多く,著者は多忙のため,口述したものを文章化したものとのことであったが,論点や志は理解できた.放射線被曝による障害に関する考え方も閾値がないとする考え方であることがわかった.やはり,何でもそうだが,1つの考えに触れただけで,自分の考えを決めない方がいいと再確認した.震災後,比較的早期に出版されたもので,大きな違いはないものの新しいものを読んだ方が良かった気がした.
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