夕ごはんたべた? の商品レビュー
尼崎の下町の開業医の三太郎。親には理解できない長女と学園闘争から道を踏み外した2人の息子。学園闘争後と現代では随分時代が変わっているが、三太郎は今の世でも通用するような諦観の持ち主。これといった事件は起きないが、勝手な子供達に振り回されながらも、夫婦ともに新たな心境に進んでいく様...
尼崎の下町の開業医の三太郎。親には理解できない長女と学園闘争から道を踏み外した2人の息子。学園闘争後と現代では随分時代が変わっているが、三太郎は今の世でも通用するような諦観の持ち主。これといった事件は起きないが、勝手な子供達に振り回されながらも、夫婦ともに新たな心境に進んでいく様が面白い。
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良えなぁ、半仙。その根本に人生を肯定的にとらえているのが感じられるから、三太郎に共感し、また憧れながら読み続けた。昭和のテレビのホームドラマみたい。大人の娯楽小説。大人のというのは、中年のという意味で、二十歳やそこらで読んでてもピンとこなかっただろう。随所に語られる、男というもの...
良えなぁ、半仙。その根本に人生を肯定的にとらえているのが感じられるから、三太郎に共感し、また憧れながら読み続けた。昭和のテレビのホームドラマみたい。大人の娯楽小説。大人のというのは、中年のという意味で、二十歳やそこらで読んでてもピンとこなかっただろう。随所に語られる、男というものは…女というものは…を自身の身辺と照らし合わせたら、思い当たる節ばっかり。
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いつもたいへん読み易く、文章に引っ張られるようにしてあっという間に読めてしまう田辺聖子さんの作品にしては、読み辛かった。そして、時代を超越して面白い作品が多い中、この作品にはとても時代の違いを感じた。作品中の子供達は私の両親とほぼ同年代かと思うが、全く共感できないというか、まるで...
いつもたいへん読み易く、文章に引っ張られるようにしてあっという間に読めてしまう田辺聖子さんの作品にしては、読み辛かった。そして、時代を超越して面白い作品が多い中、この作品にはとても時代の違いを感じた。作品中の子供達は私の両親とほぼ同年代かと思うが、全く共感できないというか、まるで新しい世代をみるような、宇宙人をみるような感じで、三太郎先生と奥さんの方に同情してしまった。後にまで苦さが残りはしないものの、ほろ苦い1作だった。
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近くに阪神電車の踏切があって、一日中チンチンとなっているような、更に百メートルもゆけばドヤ街があって、競艇のある日は、人であふれる安い飲み屋が続いているような、そういう尼崎の下町。に開業して20年になる町医者三太郎。この三太郎博士の「生活語録」がユーモア溢れて何でもない生活がとて...
近くに阪神電車の踏切があって、一日中チンチンとなっているような、更に百メートルもゆけばドヤ街があって、競艇のある日は、人であふれる安い飲み屋が続いているような、そういう尼崎の下町。に開業して20年になる町医者三太郎。この三太郎博士の「生活語録」がユーモア溢れて何でもない生活がとても豊かに感じます。こういう力の抜け具合、しんどい出来事も一歩引いて諦めとは異なるユーモアで返せる人でありたい。
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