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幽霊を見た! 日本篇 の商品レビュー

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2020/04/13

超常現象研究家・中岡俊哉先生の、1976年に二見書房のサラ・ブックスから新書として刊行された著書。 サブタイトルに「恐怖の証言集」とありますが、恐怖体験談を証言形式ではなく、物語形式で再現している、という感じですね。 同年同月に同じくサラ・ブックスから刊行された平野威馬雄先生...

超常現象研究家・中岡俊哉先生の、1976年に二見書房のサラ・ブックスから新書として刊行された著書。 サブタイトルに「恐怖の証言集」とありますが、恐怖体験談を証言形式ではなく、物語形式で再現している、という感じですね。 同年同月に同じくサラ・ブックスから刊行された平野威馬雄先生の『日本怪奇名所案内 』でも最恐クラスだった、東京都北区神谷町2-30~32で、町内の人が次々と亡くなったり事故に遭ったり、というネタが、この作品でもやはり最恐クラス。 二つの書籍を読み比べると、文章の流れがほぼ同じ、というのが気になりました。それなのに登場する人物の年齢が微妙に違うのも、やはり、気になるところ。 それ以外は、正直、怖い話は全く無かったのですが、中岡先生自身が、お化けが出ると噂がある廃墟やホテルに突撃取材に出かけたという話が9編ばかりあり、怪奇現象が起きる起きないに関わらず、なかなか楽しい読み物になっていました。 物語形式の体験談は、記事の初出誌が少女雑誌か、はたまたヤング誌(青年誌)か、と思ってしまうほど、少女が主人公の驚くほどセンチメンタルな怪談もあれば、青年が主人公の驚くほどエッチな怪談もあります。 中でも逗子近くに出没するセクシーな女幽霊と出会う「ネグリジェの女」は、胸がときめく名編。「すごい、絶倫だっ」というセリフに、思わず逗子に車で出掛けたくなりましたが、「毒菌にシンボルをおかされ」というオチで思いとどまりました。 巻末近くには、雑誌に掲載された著名人の体験談も10編ばかり収録されています。

Posted byブクログ