内村鑑三 の商品レビュー
烏兎の庭 第三部 書評 2.28.09 http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto03/bunsho/twoweek.html#ICU
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(2002.11.10読了)(2002.06.16購入) ☆関連図書(既読) 「基督信徒のなぐさめ」内村鑑三著、岩波文庫、1939.09.15 「後世への最大遺物・デンマルク国の話」内村鑑三著、岩波文庫、1946.10.10 「代表的日本人」内村鑑三著・鈴木範久訳、岩波文庫、1...
(2002.11.10読了)(2002.06.16購入) ☆関連図書(既読) 「基督信徒のなぐさめ」内村鑑三著、岩波文庫、1939.09.15 「後世への最大遺物・デンマルク国の話」内村鑑三著、岩波文庫、1946.10.10 「代表的日本人」内村鑑三著・鈴木範久訳、岩波文庫、1995.07.17
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森有正氏独特の内村鑑三との内面的体験を論じた小冊子とも言えるかもしれない。 内村鑑三は、西洋の文化が武士道的日本の風土に入ってくる中で、唯一神信仰を真の自己の問題として主体的決断として体得した。 幻影作用ではなく、キリストとその働きと、事実であったのだろう。 武士道倫理と、...
森有正氏独特の内村鑑三との内面的体験を論じた小冊子とも言えるかもしれない。 内村鑑三は、西洋の文化が武士道的日本の風土に入ってくる中で、唯一神信仰を真の自己の問題として主体的決断として体得した。 幻影作用ではなく、キリストとその働きと、事実であったのだろう。 武士道倫理と、ヘブライズム・キリスト信仰の内面的和解、結合が彼の中で行われる。 内村において、日本における本当のキリスト教の真の受容が行われたのではないだろうか。 そして、注目すべき点は、内村が、キリスト者であったと同時に、社会問題にも立ち向かい、自然科学の研究も熱心に行った一人の真摯な人間でもあったということだろう。 この問題とキリスト教信仰の折り合いをどうつけるかということにも彼は腐心している。 そのうえで、彼は聖書を「最後の憑典」と位置付ける。かれの、魂と神との関係は、「責任」を中心とした人格関係でもあった。いわば、かれは、武士道から独立し、しかもそれを生かそうとするのである。西洋的自我の独立でなく、あくまで、人間と人間の主体的関係における、個体の、自由なる責任の自覚という意味における独立である。 本当の意味での自己の独立というものを本書を通して考えたい。
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