中国語の歴史 の商品レビュー
「言語」として中国語を解説しています。漢字・中国語の字形、音韻、意味、文法を別々に解説しています。 中国語学習者ならば、初級以上の方になお、おすすめします。言語学や音声学の知識があれば、内容を理解しやすいと思います。
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漢字の形・音・義と文法について、その探究の歴史を書いている。300ページくらいの本だが、内容は骨太な本です。「形」では甲骨から楷書までの字体の成立、『説文解字』の構成を説明しており、「音」では『広韻』や『韻鏡』などの韻書の特殊用語(双声・畳韻・三十六字母・・清濁・等・摂など)を解...
漢字の形・音・義と文法について、その探究の歴史を書いている。300ページくらいの本だが、内容は骨太な本です。「形」では甲骨から楷書までの字体の成立、『説文解字』の構成を説明しており、「音」では『広韻』や『韻鏡』などの韻書の特殊用語(双声・畳韻・三十六字母・・清濁・等・摂など)を解説し、中古音から現代音までの変遷を解説している。「義」では『爾雅』『方言』『釈名』などの義書の体裁をのべ、特に『方言』に詳しい。「文法」では『助字辨略』からはじめ、『馬氏文通』をへて、王力・呂叔湘・高名凱などの主要著作の体裁と欧米言語学からの影響を論じている。あちこちに「脱線」があり、ting3が満州語起源であるとか、家がkaからjiaになったのは清初だとか、とにかく著者の蘊蓄を傾けたすばらしい本です。
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