自己を生きる力 の商品レビュー
夏目漱石、遠藤周作、三島由紀夫などの作品を取り上げ、「孤独」「美」「自己」という問題について掘り下げていく。 ちと難しすぎた…というか取り上げられている作品を一つも読んだことがなかった(なぜそのような明らかに不十分な状態でこの本に挑もうと思ったのか!)ので内容がちんぷんかんぷ...
夏目漱石、遠藤周作、三島由紀夫などの作品を取り上げ、「孤独」「美」「自己」という問題について掘り下げていく。 ちと難しすぎた…というか取り上げられている作品を一つも読んだことがなかった(なぜそのような明らかに不十分な状態でこの本に挑もうと思ったのか!)ので内容がちんぷんかんぷんだった。 自分の勉強不足を反省。
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夏目漱石『硝子戸の中』、遠藤周作『深い河』、三島由紀夫『金閣寺』、『上田閑照集』、竹内敏晴『ことばが劈かれるとき』、山崎正和『社交する人間』、『一遍上人語録』の七つの作品を読み解きながら、「自己」をめぐる哲学的問題について考察をおこなっている本です。 『開かれた孤独へ』(世界思...
夏目漱石『硝子戸の中』、遠藤周作『深い河』、三島由紀夫『金閣寺』、『上田閑照集』、竹内敏晴『ことばが劈かれるとき』、山崎正和『社交する人間』、『一遍上人語録』の七つの作品を読み解きながら、「自己」をめぐる哲学的問題について考察をおこなっている本です。 『開かれた孤独へ』(世界思想社)という著作も刊行している著者は、「自己」という内面性に閉じこもっていくのではなく、キリスト教作家の遠藤周作や宗教哲学者の上田閑照、そして踊念仏で知られる一遍のことばをたどりながら、自己が自己を超えたものへと開かれていくところに注目しようとしています。 ただ、とりあげられているテクストそのものにそくして議論が進められるというよりは、やや著者自身の哲学的な思索が前面に出ているように思います。もちろん著者のテクスト解釈から教えられることも多かったのですが、作品そのものに語らせるような自由さが乏しく、少し窮屈に感じてしまったのも事実です。
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