ヴェルレーヌ詩集 の商品レビュー
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『 だけれど 夢みる者はこの風景を愛しています』 『おお 不在! すべてのわずらいのうち いちばんむごたらしい苦痛!』 『人は信心を持ちたいと思う』 『おお 無頓着! その年齢の苦い宿命! さて ぼくは こんなことにひとみをぬらし 思いをしずめたいとは思わない(ぼくにできることか?) あなたの記憶に呼びかけるひとつの言葉 ああ なんと なんといやなこと! と その言葉を耳に聞くのは おそらく 正しい あなたの微笑から こんな場合のあなたのやさしいひとみから そして さいごには(のろわねばならぬのだろうが) あなたそのものから この妙なるわなから ぼくのもう一度みたいとのぞむものは ただ外貌だけだ』 『つきることない平原も ああ うんざりだ 君をのぞいたすべてのものが!』 『ぼくは接吻がこわい! それでもぼくはカートがすき あの子はぼくに約束された しあわせこのうえないことだ! だが 約束された女のそばで 恋人でいるということは なんと気骨のおれること!』 『――≪私は万因にさきだって生まれたものです そして 私は 星やバラ 万物の終わりを見るでありましょう そして 心もすなおに あなた方 弱い男やあわれな女たちに涙をそそぎ 同時にあなたたちをおろかとも思っています! あなたたちの悲しい心に私は涙をそそぎます その心を私は愛しています その心を その心のけがれたねがいを 私は恐れています! おお これはしあわせではありません 心しなさい 私の愛するある方が申しました 心しなさい ≪誘惑者≫を恐れなさい と! 心しなさい 審判の日を恐れなさい 私はだれ? と たずねましたね 私の名には天使さえ身をかがめます 私は徳行の心です 私は知恵の魂です 私の名はかたくなな≪地獄≫をも焼くのです 私はものみなの心を正すやさしさです 私はすべてを愛します 何ものもとがめはしません 私の名前だけが≪約束≫と呼ばれるものなのです 私は唯一の当をえた客 バラいろの朝 鳶いろの夕暮れの 真の言葉を≪王者≫に語るものなのです わたしは≪祈り≫です はるかに潰走する あなたの悪徳 それこそ私のしるしです 条件がありますよ ≪お利口でいらっしゃい≫ ――≪はい けだかいおひと 証のひとであってください!≫ 、、、、、、、、 、、、、、、、、 『心はいまくるしんでいます かわって行きます 心は怒りを忘れてなやんでいます なんとその教訓の透明なこと・・・・・・ おお 聞きたまえ かしこい歌を』 『目に見えぬかずかずの善 ありとある未聞の喜び 君らの平和 聖なるたたかい 花咲く恍惚 そして この地上の忘却 そして この地上の忘却!』 『しかし 神さま あなたにささげます ここに私のもつものを』 『なんと 私があなたを愛しえますと? 狂っているのですか?』 『そのほかはすべて言葉のよせあつめゆえ』
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