地球はプレイン・ヨーグルト の商品レビュー
地球に墜落したエイリアンは、意思疎通に味覚を用いるという。エイリアンの機嫌を損ねず、宇宙空間を長距離移動できるエネルギーの秘密を聞き出すため、一流の料理人が集められたのだが…。 梶尾真治の初期短編集。柔らかい文章で、やややんわりと落とすタイプのショートショートである。前半では時...
地球に墜落したエイリアンは、意思疎通に味覚を用いるという。エイリアンの機嫌を損ねず、宇宙空間を長距離移動できるエネルギーの秘密を聞き出すため、一流の料理人が集められたのだが…。 梶尾真治の初期短編集。柔らかい文章で、やややんわりと落とすタイプのショートショートである。前半では時間移動をメインとした作品。後半はバラエティに富んだ内容となっている。 いつまで経っても帽子から何も出ない奇術師、小松左京を彷彿とさせる、下半身だけ未来に行ってしまった男など、インパクトの強い入りから、ふわっと終わっていくので、少々印象が薄いものの、読後感は悪くない。 巻末の表題作は、少々ブラックでピリリと刺激的なオチの付け方で、もうちょっとそういう作品も欲しかったかな。 解説は星新一で、「読んでないけど書きますわ」というノリで、実は読んでましたという星新一らしいところも一つのポイントではある。
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SF。短編集。 ユーモアSFとリリカルな恋愛SFが7作品。 読みやすく、面白い。 「フランケンシュタインの方程式」トム・ゴドウィン「冷たい方程式」のパロディ。ブラック。 「美亜へ贈る真珠」有名な短編ですね。うん、切ない。 「時空連続下半身」ユーモアSF。結末がスケール大きくて良...
SF。短編集。 ユーモアSFとリリカルな恋愛SFが7作品。 読みやすく、面白い。 「フランケンシュタインの方程式」トム・ゴドウィン「冷たい方程式」のパロディ。ブラック。 「美亜へ贈る真珠」有名な短編ですね。うん、切ない。 「時空連続下半身」ユーモアSF。結末がスケール大きくて良い。 「詩帆が去る夏」クローン。これも切ない。 「さびしい奇術師」ショート・ショートと言えなくもない短さ。 「地球はプレイン・ヨーグルト」食SF。ファーストコンタクト。設定はよくあるが、宇宙人とのコミュニケーションの手段が面白い。これがベストかな?
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とっても懐かしい感触のSF短編集。面白かった。 表題作は、味覚でコミュニケーションする地球外生物とのコンタクトを描く作品なのだが、アイデアとユーモアで読ませていくようでいて、最後にじわっと不気味さが漂ってくるあたりがいい。 どの作品も当たりはずれがなく、ちょっと「奇妙な味」...
とっても懐かしい感触のSF短編集。面白かった。 表題作は、味覚でコミュニケーションする地球外生物とのコンタクトを描く作品なのだが、アイデアとユーモアで読ませていくようでいて、最後にじわっと不気味さが漂ってくるあたりがいい。 どの作品も当たりはずれがなく、ちょっと「奇妙な味」が感じられる。ひねり具合がトリッキーでなく、でも深くくっきりひねってあるからだろう。 ひねりそうで実はひねっていなくて、でもそれが味わいを深くする「詩帆が去る夏」が一番心に残った。 2005/10/12
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梶尾真治の代表作は「黄泉がえり」ではない、「地球はプレイン・ヨーグルト」だと勝手に私は豪語している。カジシンSFはリリカル路線だけが本道ではなく、初期に見られる背筋がぞくっとするオチを用意されたコメディ路線にもその構成の妙味が有る。既に絶版となのだろうが、是非「フランケンシュタイ...
梶尾真治の代表作は「黄泉がえり」ではない、「地球はプレイン・ヨーグルト」だと勝手に私は豪語している。カジシンSFはリリカル路線だけが本道ではなく、初期に見られる背筋がぞくっとするオチを用意されたコメディ路線にもその構成の妙味が有る。既に絶版となのだろうが、是非「フランケンシュタインの方程式」で読んでいただきたい。
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最近ではカジシンは「泣ける」作家という程度の認識をされているんでしょうか。個人的には、SFだからこそ可能な設定のバラエティあふれる短編こそ真骨頂だと思うんですがね。……あ、でもこのなかで一番印象に残っているのは「美亜へ贈る真珠」だった。これ、結構ホロッとくるんですよね。
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11/04に最後の3編を読了。解説が星新一とは知らなかった。「サラマンダー殲滅」を北区民センターの図書館から借りて読んだのが懐かしい。
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