名セリフ！ の商品レビュー

鴻上尚史【著】

2023/08/19

上演御用達の名作集と言うだけあって教養としての価値がある本だと思う。短編的に集められているので、1冊通しての読み応えには欠けるが、作者なりの視点や思入れエピソードなども記載されている点がよい。ただ正直男性的な解釈で嫌だなと思う面もあった。興味ある章だけ読むのでもよいかも。

2021/05/23

鳥の劇場があるおかげでこんなど田舎に住んでいながらいろんな勉強をさせてもらったし、演劇や戯曲というものに少なからず興味を持たせてもらった。カタルシス、予定調和というよりん？という感覚を持って劇場を後にする、行間を読む、簡素な舞台装置からイメージを膨らませる、そんな楽しみ方が演劇にはあるんだなあ。
あ、だけど、そういうことから外れた楽しみもある。中谷美紀の頭の先から爪先まで神経の行き届いた美しさ、彼女が演じているということを忘れて登場人物そのものにしか見えなくなってしまう神野美鈴。ストーリーはおろかなんていう題名のお芝居かすらも忘れてしまっているのにそんなことだけが強烈に記憶に残っている。

2013/04/06

さまざまな演劇を紹介してくれる本。古典から松尾スズキ、唐十郎まで。

演劇入門にちょうどいい！いろんな戯曲を読みたいと思いました。

2012/05/27

　何か、もっとこうウィットに富んだ日常会話ってないものだろうか。互いの言葉の裏側を探って軽くじゃれ合えるような。

2011/09/11

名セリフを集めたというよりも、世界中の名作の紹介という感じ。堅苦しくない語り口が名作をやさしく解説してくれる。この続きは劇場でどうぞというスタンス、当然と取るか意地悪と取るか、書き手としてもなかなか難しいところだろう。演劇の世界は暗いので共感と言うものができなかったのが残念。個人的には前書きが楽しかった。セリフを自分で舞台の上で喋ってみたいと思うと人生を棒に振る可能性があるので、気をつけて・・・そんな気分にならなかったのは幸せなのか、それとも不幸なのか。

2011/08/03

いろんな芝居をザバッと知れていい！！
鴻上の野田に対する考えを知れて面白い。改めて私は芝居を感じたいなら野田、楽しみたいなら鴻上だと思った。
知っている話も出てくるけど、自分の解釈とは当然違っていて、それも新鮮。私は戯曲が好きだけど、読みにくい、小説より想像力が必要で元気な時、時間があるときにしか読めない。秋になったら、いくつか戯曲を読もうと思う。