社会主義神髄 の商品レビュー
初めて読む幸徳秋水の著作。 表現用語が明治期らしく漢文体なので、 非常に紐解きにくいものであったが、 幸徳秋水のいうところの社会主義について、 巻末にある解説と合わせて理解することができたかなと。 幸徳秋水の社会主義は一方に偏ったものでないというのが、 この本を読んであらため...
初めて読む幸徳秋水の著作。 表現用語が明治期らしく漢文体なので、 非常に紐解きにくいものであったが、 幸徳秋水のいうところの社会主義について、 巻末にある解説と合わせて理解することができたかなと。 幸徳秋水の社会主義は一方に偏ったものでないというのが、 この本を読んであらためて確認できたことである。 だからこそ、当時の明治日本政府は彼を恐れ、 大逆事件という陰謀によって殺したんだろうなとも。
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内容の旧さはともかく、理想を信念と情熱とともに語る文章を読むのは新鮮だ。理想への幻滅を経てしまった現代では、こうした言葉にはなかなか出会えぬ。当時は理想に魅力があった。100年前に既に商業広告の弊害を説いているのが興味深い。驚いたのは、社会主義と「国体」は矛盾せぬと述べていること...
内容の旧さはともかく、理想を信念と情熱とともに語る文章を読むのは新鮮だ。理想への幻滅を経てしまった現代では、こうした言葉にはなかなか出会えぬ。当時は理想に魅力があった。100年前に既に商業広告の弊害を説いているのが興味深い。驚いたのは、社会主義と「国体」は矛盾せぬと述べていることだ。万人平等の思想と天皇制が矛盾しないとは思えぬ。敢えて筆を曲げるポーズをとったのか。「国体」をどう捉えていたのか。
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