わが大地のうた 笠木透エッセイと写真集 の商品レビュー

笠木透(著者),田辺順一(著者)

2022/10/07

1989年だったと思う
コンサートで
♬ミンズーズイー　マンセイー
漢字に直すと「民主主義　万歳」
その部分が　サビのになっている
作詞は笠木徹さんである
そう、あの「天安門事件」を題材にした歌を
笠木さんが創った。
そのころに　笠木徹さんが率いる「フォークス」という
フォークソングバンドのコンサートを何度か主催させてもらった。
　コンサートの準備の時から
「カサギ・トオル?　知らん、だれ　その人?」
「〽生きている　鳥たーちが
　ん　なんかどこかで　聴いたことがあるような…」
というような　言葉を頂戴しながらの
(ｺﾝｻｰﾄ)当日を迎えたのだけれど、
ｺﾝｻｰﾄが終わった後の、来てくれた人たちが
「いゃあ　ひさしぶりに　歌を聞いたねぇ」
「こんな歌が　あったんだ」
高揚した表情が忘れられない。

その笠木徹さんが亡くなられたのは
2014年12月22日、
幸いなことに
ここ数十年の音楽環境の発展により
笠木さんの歌は
ほぼ　聴くことができる

その「歌」を聞きながら
一緒に食べていた賑わいの様子を
思い浮かべたり
一緒にわいわい話していた時の様子を
思い出したり

この本のﾍﾟｰｼﾞを繰っていると
あの日々のことが
鮮やかに　懐かしく
よみがえる