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CD付徹底図解 クラシック音楽の世界 の商品レビュー

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2023/03/21

田村和紀夫さんの本は、内容が充実していていい。最初に、ずばりクラシックとは何かということが書かれている。曲の分析が様式に注目してなるほどと思わせるものだし、クラシックの歴史の流れの中で述べられている。でもねえ、最終的に分かり切れないところもあるんだよなあ。実際に楽器を演奏する人だ...

田村和紀夫さんの本は、内容が充実していていい。最初に、ずばりクラシックとは何かということが書かれている。曲の分析が様式に注目してなるほどと思わせるものだし、クラシックの歴史の流れの中で述べられている。でもねえ、最終的に分かり切れないところもあるんだよなあ。実際に楽器を演奏する人だったらすぐにピンとくるんだろうなあ。

Posted byブクログ

2023/01/14

時代背景や音楽形式の特徴に加えて、 楽曲の調や音階といった音楽のしくみまで 楽譜も交えて説明されています。 付属のCDは説明に必要な部分だけが 短く切り取られているので、 聞きやすいと思います。 クラシック音楽の「なんとなくの雰囲気を知る」というよりは、 「形式や音の使い方ま...

時代背景や音楽形式の特徴に加えて、 楽曲の調や音階といった音楽のしくみまで 楽譜も交えて説明されています。 付属のCDは説明に必要な部分だけが 短く切り取られているので、 聞きやすいと思います。 クラシック音楽の「なんとなくの雰囲気を知る」というよりは、 「形式や音の使い方まで理解したい」という中級者向け。

Posted byブクログ

2023/03/22

再読。 西洋音楽史の説明と、その流れに沿って曲を取り上げ、その音楽がどう組み立てられているかについて説明(アナリーゼ)している。同著者の「アナリーゼで解き明かす 新 名曲が語る音楽史」のダイジェスト版と言える内容。 本文はオールカラーで見やすく、初心者向けのやさしい印象を与え...

再読。 西洋音楽史の説明と、その流れに沿って曲を取り上げ、その音楽がどう組み立てられているかについて説明(アナリーゼ)している。同著者の「アナリーゼで解き明かす 新 名曲が語る音楽史」のダイジェスト版と言える内容。 本文はオールカラーで見やすく、初心者向けのやさしい印象を与える。しかし、実はそうではない。音楽史の部分はビギナーの方でも読めば分かるだろうが、アナリーゼの部分は楽典を全く知らない人にとっては、とっつきにくいだろう。初心者向けに分かりやすく、やさしい説明しているわけではないからだ。要点のみを端的に書いているが、その分、説明不足の感は否めない。 したがって、クラシック音楽の入門者が初めて手に取るには向かない本である。やさしい入門書を数冊読んだあとで、もっとクラシック音楽について詳しく知りたいと思っている人(つまり、すでに入門した人)に向いていると感じた。 本書の冒頭部には作曲家の大きなイラストと共に、短い説明文があるが、これに25ページも使ってしまっているのは無駄なスペースの使い方で、もったいない。このスペースを有効に使えば、本書で全く取り上げられていない作曲家、例えばR・シュトラウスやショスタコーヴィチなども取り上げることができただろうに。

Posted byブクログ

2019/12/28

個人的には今年読んだ本の中でベスト1かな、と思うくらいインパクトがあった本です。 私って、音楽的な教育を全然受けてこなかったんだなぁ、とこの本を読んではっきりと自覚しました。 この本に教えてもらったことの半分でいいから、小学生か中学生くらいの時に教えてもらいたかったな。 義務教...

個人的には今年読んだ本の中でベスト1かな、と思うくらいインパクトがあった本です。 私って、音楽的な教育を全然受けてこなかったんだなぁ、とこの本を読んではっきりと自覚しました。 この本に教えてもらったことの半分でいいから、小学生か中学生くらいの時に教えてもらいたかったな。 義務教育中に音楽史を教えてもらった記憶がまったくないのだけど、それは私がたまたま運が悪かっただけなのか、それとも日本の音楽教育のカリキュラムがそもそもそうなのか、今さらながら気になる。 『アラバマ物語』でスカウトが、あまりに低レベルなことをさせる学校教育に対して「何かをだましとられているような感じだ」と不満をもらしていたのを思い出した。その感覚に近い。 中2の時のクラスは完全に学級崩壊していて、授業中に生徒がダーツを投げたり(危ない)、後ろで将棋したりしていて授業にならず、音楽の先生が泣きながら廊下を逃げていった姿だけは鮮明に覚えている。ま、それはそれでひとつの経験だけども。 それはさておき、この本は、あまりにおもしろく情報が多いので、ゆっくりゆっくり読んでCD聴いて、何回も戻ったりしたので、読み終わるのにほぼ1年くらいかかったと思う。すごく分かりやすく、しかも解説にそこはかとないユーモアもあったりして、大好きな先生の授業をウキウキで聴いているような感覚で読み進んだ。 一番衝撃だったのは教会旋法のあたり。 『グリーンスリーヴス』は短調でも長調でもない音調で、昔はそんな感じの音調が8種もあったというのには驚いた。その8種の教会旋法がすべて消えていった理由がこれまた非常に興味深く印象的。 ドリア旋法の代表『怒りの日』は、映画やドラマなんかでその後、何度も頻繁に耳にしたので、知らなくて今まで損してたかもーとすら思った。 そして、最後のサティの章で、またそうした古い教会旋法が再登場したのには本当にびっくりした。 付属CDで、サティは最後に入っているのだが、ずっと交響曲などを聴いていたせいか、ジムノペディが始まった瞬間、そのモダンな旋律に、時間をすっ飛ばしていきなり現代に戻ったようで一瞬ハッとしたのだが、その新しい響きの理由が古い旋法を取り入れたことに起因する、と分かって二度ビックリだった。 最近、ウクレレを習い始めて、弦楽器というものに初めて触れ、構造がピアノと違っていて新鮮で楽しくてしょうがないのだが、調性はじめ、この本の知識はそういう日常のちょっとした音楽体験にすごく役立つ。プロじゃないので必須知識とは言わないけど、知っているのと知らないのとでは見える風景が全然違う気がする。

Posted byブクログ