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東日本大震災を解き明かす の商品レビュー

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8件のお客様レビュー

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2014/07/17

前例のないタイプである東北太平洋沖地震の発生と深い関連があると思われる二つの謎に対し、地学的または科学的な観点から用語の解説も併せ丁寧に迫っているという印象。 ここまでの専門的な解説を期待していない読者からすれば、少々退屈かも。

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2013/06/02

[2013.10]2万3000人もの死者・行方不明者を出した東日本大震災。震災はおろか、地震にさえ自分はあまりにも無知だと感じて、少しでも理解を深めたいと思っている。 実際に被災地に行ったこともなく、これまで、被災地の状況にも真摯に向き合ってきていなかったのではないかと自分自身を...

[2013.10]2万3000人もの死者・行方不明者を出した東日本大震災。震災はおろか、地震にさえ自分はあまりにも無知だと感じて、少しでも理解を深めたいと思っている。 実際に被災地に行ったこともなく、これまで、被災地の状況にも真摯に向き合ってきていなかったのではないかと自分自身を振り返っている。この本では、東日本大震災はなぜ起きたのか、今後発生すると予想されている南海トラフの地震への視点を分かりやすくまとめてあるので、全く知識のない自分でもすっと頭に入ってくるような印象だった。 東日本大震災から学び、自分の立場で出来るで人々の”命”を救う術を身につけたい。

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2013/05/05

出版日を見ると、2011年6月。東日本大震災のわずか三ヶ月後です。 この津波を伴った大震災の原因はプレート先端部の付加体という部分が割れて大きく上にズレる、「オーバーシュート」という現象が原因ではないか、します。 そして地震エネルギーが溜まっているはずの東海・東南海・...

出版日を見ると、2011年6月。東日本大震災のわずか三ヶ月後です。 この津波を伴った大震災の原因はプレート先端部の付加体という部分が割れて大きく上にズレる、「オーバーシュート」という現象が原因ではないか、します。 そして地震エネルギーが溜まっているはずの東海・東南海・南海でも同じタイプの地震が起きる可能性もある、と。 本書の中で地震学者がコメントをしています。 「宮城沖では大きな連動は起きない、とまるで地震のメカニズムをすべて解き明かしたような気持ちになっていたのです。しかし、地球は、そして自然はそれほど単純ではありませんでした」 この言葉に今回の地震の本質が凝縮されているように思います。

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2012/02/05

(2012.02.01読了)(2012.01.10借入) 【東日本大震災関連・その53】 NHKの番組「サイエンスZERO」で放送したものを本にしたもののようです。番組は見ていません。地震と津波の本を何冊か読んだのですが、この本が一番わかりやすかったように思います。(何冊か読んで...

(2012.02.01読了)(2012.01.10借入) 【東日本大震災関連・その53】 NHKの番組「サイエンスZERO」で放送したものを本にしたもののようです。番組は見ていません。地震と津波の本を何冊か読んだのですが、この本が一番わかりやすかったように思います。(何冊か読んで知識が身についてきたためかもしれませんが。)とはいえ、海底で何が起きているのかは、まだ解明されていないようです。 今後の研究に期待したいと思います。 この本の目次は以下の通りです。 第1章、地震はなぜ起こるのか 第2章、津波はなぜ起こるのか 第3章、東北地方太平洋沖地震の謎 第4章、謎を解く手がかり 第5章、南海トラフへの視点 ●地震波(17頁) 地球内部の固い部分は地震波の伝わる速度が速く、かつ減衰が小さいのに対して、柔らかい部分はその逆の特徴がある 地震波にはP波(縦波・最初の波)とS波(横波・2番目の波)があると聞いたことがある方も多いと思います。P波は個体の中でも液体の中でも伝わりますが、S波は液体の中では伝わりません。 ●地震の数(18頁) 日本の気象庁は1年に約12万個、1日平均約320個もの震源を決めています。ちなみに2010年は、1年間で12万7963個の震源を確定したそうです。1日320個といえば、1時間当たり13~14個です。 ●プレートの動き(22頁) 太平洋プレートは年間約8センチメートルのスピードで動いており、50~100年たつと北米プレートとの境界で大地震のエネルギーとなるだけのひずみを蓄積します。一方、フィリピン海プレートは、年間2~4センチメートルと、動くスピードが太平洋プレートよりも遅いため、同じひずみの蓄積にはほぼ2倍の年月がかかります。 つまり、日本海溝で繰り返す大地震の頻度は、およそ50~100年に1回、南海トラフで起こる大地震は100~150年に1回となります。 ●マグニチュード(33頁) マグニチュードは地震の規模を対数で表したものなので、マグニチュードが0.2大きくなると、地震のエネルギーは2倍になります。従って、マグニチュードが1大きいと、エネルギーは2の5乗=32倍にもなります。今回の東北地方太平洋沖地震のマグニチュードは9.0であり、兵庫県南部地震のマグニチュードは7.3ですから、東北地方太平洋沖地震は兵庫県南部地震の360倍のエネルギーを放出したということになります。 ●引き波はなぜ起こるか(43頁) 原因は、陸のプレートが跳ね上がる際の、海底面の変化にあります。実は、陸のプレートが跳ね上がるとき、隆起する海底面の陸側では、逆に海底が沈降するのです。この海底面の沈降によって、その真上の海面も大きく沈降します。そのため、一時的に陸側の海水が沈降した海底面に向けて吸い寄せられます。これが引き波の正体です。 (陸のプレートの跳ね上がりによって海水が盛り上がるために、その余波で、陸側の水が引いてゆくと考えてはいけないのでしょうか?) ●津波の速度(45頁) 津波の速度は、 v=√gh という数式で表されます。vは速度(m/s)、gは重力加速度(9.8m/s/s)、hは水深(m)です。 水深5000メートルでは、時速800キロメートル、水深500メートルでは、時速250キロメートル、水深50メートルでは、時速80キロメートルとなります。 ●津波の高さ(46頁) 水深が浅くなるとスピードが落ちるという津波の性質は、波高にも影響します。浅瀬で急激にスピードが落ちるため、後ろから来た波が追いついてしまうのです。いわば、波が渋滞を起こして、次から次と重なり合ってしまう。 ●東海地震の前兆(68頁) 想定東海地震の震源域であるプレート境界は、陸地(静岡県)の下に入り込んでいます。そのため、想定東海地震に限っては、陸地にひずみ計を設置してひずみの状態を常時観測することによって、地震の前兆を捉えられるのではないかと考えられているのです。 ☆関連図書(既読) 「三陸海岸大津波」吉村昭著、中公文庫、1984.08.10 「哀史 三陸大津波」山下文男著、青磁社、1990.11.15 「地震・プレート・陸と海」深尾良夫著、岩波ジュニア新書、1985.04.19 「崩れ」幸田文著、講談社文庫、1994.10.15 「超巨大地震に迫る」大木聖子・纐纈一起著、NHK出版新書、2011.06.10 「日本列島の巨大地震」尾池和夫著、岩波書店、2011.10.26 「巨大地震・巨大津波」平田直・佐竹健治・目黒公郎・畑村洋太郎著、朝倉書店、2011.11.20 (2012年2月5日・記)

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2011/12/06

推薦理由: 本書は、東日本大震災の大地震と大津波がどのようにして発生したのかを、地震学の研究者達が一般向けに解説するものである。地震大国である日本の現状を認識し、将来起こりうる震災について関心を持ってほしい。 内容の紹介、感想など: マグニチュード9.0という大規模で巨大なエネル...

推薦理由: 本書は、東日本大震災の大地震と大津波がどのようにして発生したのかを、地震学の研究者達が一般向けに解説するものである。地震大国である日本の現状を認識し、将来起こりうる震災について関心を持ってほしい。 内容の紹介、感想など: マグニチュード9.0という大規模で巨大なエネルギーを持つ東北地方太平洋沖地震は、従来は連動しないと考えられていた5つもの震源域が連動して起こったものであった。そしてこれまでの地震や津波の研究成果からは説明することが難しい大津波が沿岸地域に大きな被害をもたらした。本書では、現在までに解明されている、地震や津波が発生するメカニズムを解説するとともに、今回の地震についてはまだ解明されていない謎が多いと述べ、その謎を解く手がかりとなるものを紹介している。様々な手段で地球の内部構造やその動きを研究する地震学がとても興味深い研究分野であることがわかる。

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2011/09/19

内容は文章が多く、もっと図での説明が欲しかったですね。 と言うか不足すぎます。 恐らくNHKでのテレビで見たなら面白く参考になったと思うのですが、正直知識も乏しいのに文章だけでは理解は自分には困難でした。 本当に図があれば評価は大きく変わった一冊だと思います。

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2011/08/29

(No.11-55) NHKサイエンスZEROの番組を元に書かれた本。 震災中心ではなく、今分かっている地震と津波のことが冷静に解説されています。 今まで断片的な聞きかじりだったことが、この本で分かりやすく説明してもらうことが出来ました。 出来ればこの知識がちゃんと頭に残ってい...

(No.11-55) NHKサイエンスZEROの番組を元に書かれた本。 震災中心ではなく、今分かっている地震と津波のことが冷静に解説されています。 今まで断片的な聞きかじりだったことが、この本で分かりやすく説明してもらうことが出来ました。 出来ればこの知識がちゃんと頭に残っていて欲しいのですが、うーんかなり抜けていってしまうだろうな。 でも、こうして繰り返し知ろうとすることで少しは知識の蓄積が期待できそうかな。 120ページほどの小型の本なので、すぐに読めます。 関わった、古村教授、伊藤助教、辻助教の3人のメッセージが良かったです。研究に対する真摯な姿勢がうかがえました。 読んでいて、すごくびっくりしてしまった内容がありました。 「え~っ、そうなの、私誤解してたの?誤解したのは私のせい?だって知らなかったよ~」って思わず叫んで(心の中でだけど)しまった。 「想定東海地震は予知できる」ということについて。 私は今まで、「東海地震は日本で唯一予知されている地震である」と思ってました。時期は近いうちとしか言われてなかったけど・・・。 違った! そのまま転記すると 『想定東海地震は、いまのところプレスリップを検出できる可能性がある唯一の地震なのであり、短期予知を出せる可能性があるのもこの地震だけ』 って、つまり「1~2日くらいで大きな地震が起こる可能性が高い」ということを予知できる唯一の地震が想定東海地震(何で想定がついているのかとか、プレスリップとは何かは本書を読んでください)ということ。 なんか今まで聞かされてたことと違う。しかも可能性が2回重なって・・・。短期予知に懐疑的な専門家も多数いるって書いてあるし。 そこでさらに疑問。研究者が「大地震が起こる可能性が高い」と予知した場合、誰がそれを発表するの?ちゃんと決めてあるの? それが報じられたときの避難体制は?私聞いたことがないんだけど。 このことを知って、すごくショックでした。学者からの伝言ゲームで、一般人にたどり着いたときには微妙に内容が変化してたって感じ。 ショックだったけど読んで良かった。 大変興味深い内容を、コンパクトにまとめてあり読みやすかったです。

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2011/08/10

C0040 地震学の至らなさをあっさりと反省していました。わたしもM9.0を予知できないなら、速報へ予算をまわすべきだと。これを読むと、地震の難しさを理解できました。

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