驚くべき瞬間瞑想法 たった3秒で自分が変わる の商品レビュー

篠木満(著者)

2009/10/04

少しだけ、抜粋

その瞑想法は、地・水・火・風・霊気（エーテル）という五つのステップを踏みながら、一番重い地（大地）から、だんだん軽いものへ、そして最後に、ほとんど重さの無い霊気へと瞑想を上昇させ、肉体と精神を純粋化するものである。

どんな瞑想法でも、呼吸法はかなり重要なウェイトを占めるが、スーフィーの瞑想では七つ数えながらゆっくり息を吐き、一つ数えて止め、また七つ数えて止め、また七つ数えながら静かに息を吸う。

私は、ダウト・レビンソンに初めてスーフィー瞑想の手ほどきを受けたのだが、この時は二時間も座ったままで指導されたので、足の痺れは物凄いものであった。終わりに近づくにつれ、痺れは脚から腰、さらに胸へと伝わり、首まで上がってくる。ついには全身が無感覚上体になっていった。極度に身体が拘束されているため、痺れが固まってくるような気分になる。
この瞬間、イメージの視覚化ひじょうに上手くいったのだ。
「金色の海が見えます」
と彼が言うと、その光景がパッと出てくる。
「ブルーの太陽が登ります」
とささやくと、本当に青いお日様がズッとあがる。幻覚を見ているかのように、いわれるがままにイメージを見ることが出来たのだ。私は心の片隅で「すごい！」と叫んでいた。
「今度は、あなたの魂が外へ出ます」
と、続けて彼がいうと、突然、ジェット機が飛び立つような轟音が聞こえたかと思うと、頭のてっぺんから自分の身体がスーッと抜け出し始めた。そして、はっきりと自分自身を、頭の少し上から眺めているような状態に引き込まれたのだ。

これが神秘体験なのかと、本気でわかったのである。醒めたあとも、知覚が残っており、暫くは余韻が続いた。私がそれまで体験したなかで、最大級に深い瞑想体験であった。スーフィーの瞑想はそれほど力強いものを与えてくれたのである。