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人生地理学(5) の商品レビュー

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2017/02/14

初版の段階で、将来の文明の中心をアメリカと予言し、地理学を究めたもののすさまじき実力を見せつけている。 競争の4段階(軍事、政治、経済、人道=道徳)の設定、その4段階目の人道的競争の構想は卓見としか言いようがない。それも、国家の目的をぶれることなく見抜いているからだろう。 第...

初版の段階で、将来の文明の中心をアメリカと予言し、地理学を究めたもののすさまじき実力を見せつけている。 競争の4段階(軍事、政治、経済、人道=道徳)の設定、その4段階目の人道的競争の構想は卓見としか言いようがない。それも、国家の目的をぶれることなく見抜いているからだろう。 第八版から第4編地理学総論を加え、緒言者への批判に答えたと巻末にある。 明治時代の新規学問を立ち上げる苦労を垣間見る。 ・自国の平和のためには、単に兵力のみならず、敏活なる外交的活動を要する。 ・バルジェス(バージェス)の3つの国家の目的。特に最終目的を人性の完成。人類を神たらしむる。ヘーゲル:道徳は国家の目的なり ・植民、永久の領土拡大の問題視。 ・ペスタロッチと地理学 ・考証的研究法→連結的研究法→哲学的研究法 ・地理学の必要と効果:活動しつつある現社会を認識せしむるによりて、世界達観の名を啓き、したがいて世界における自国、自国における郷里、郷里における自己等の正当の位置を自覚せしむるがゆえに、公平にして着実なる愛国心、愛社会心を養成するに欠くべからざる。 【参考】 ジョン・ウィリアム・バージェス(John William Burgess、1844年 - 1931年)は、アメリカ合衆国の政治学者。コロンビア大学に米国初の政治学科を開設した近代政治学開祖のひとりである。1876年から1912年まで同校の教授を務めた。 【目次】 第二十五章 国家地論 一 国家の職能 二 国家の目的 三 国家の富強 四 国家の種類 五 国境 六 植民地 第二十六章 都会および村落地論 一 村落の形状と地 二 都会の意義 三 都会の起原 四 都会の発達地 五 都府の吸引力および盛衰 六 都府の種類およびそれらの内部的観察 七 都会と田舎 八 都会の膨脹と社会 第二十七章 人情風俗地論 一 気風と地 二 風俗と地 第二十八章 生存競争地論 一 生存競争単位の変遷 二 生存競争形式の変遷 三 生存競争の地的影響 四 生存競争程度と地 第二十九章 文明地論 一 現今文明の中心点 二 文明の中心点の移動 三 将来の文明中心点 第四編 地理学総論 第三十章 地理学の概念 一 吾人が概念に達せし経路 二 人生地理学の内容と一般地理学の内容 三 人生地理学の定義 四 地理学は科学なりや 五 人生地理学の対象および範囲 六 人生地理学の内容 第三十一章 地理学の発達 一 発達史の二方面 二 科学の進化と名実の変化 三 日本における地理学の発達 四 欧洲における地理学の発達 第三十二章 地理学の名称ならびに人生地理学の科学的位置を論ず 一 現在における系統上の智識 二 人生地理学の据わるべき位置 三 地理学の名称 四 人生地理学の名称 第三十三章 地理学の研究法 一 従来の記載的地理学の弊害 二 科学研究法発達の経路 三 地理学研究法の進歩 四 地理学の研究法 第三十四章 地理学の効果および必要

Posted byブクログ