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ひとつの町のかたち の商品レビュー

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2012/01/22
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 フランスの作家ジュリアン・グラックがクレマンソー高等学校時代の10代の思い出を振り返るとともに、回想とそれまでの知見から高等学校があった町ナントについて分析している。  おそらくこの作家のだいご味はその文章にあり、そのエッセンスの全てを日本語で表わすのは難しい。だがそのエッセンスとなる著者の抑揚のある調子を素晴らしい表現力で表わしていると思う。  文章を読むうちに、読者はまるで町を旅しているように、まるで著作の中の「私」と同様に記憶の探索をしているような感覚に襲われる。 

Posted byブクログ