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小説粟田真人 の商品レビュー

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2018/05/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

粟田真人に関する書物がないものか探してて出会った貴重な本でしたがある意味アタリ的なハズレの本でした。 以下かなりネタバレをします。 内容紹介で「壬申の乱の際高市皇子に従った」的なものがあったのでそれは気になる、と思ったのもあって壬申の乱前後も期待していたのですが相当ななめ上からの絡み方でした。 まず真人の祖父の世代、乙巳の変辺りの描写から始まり、大海人皇子がこの段階で重要な存在になってることを伺わせ、宗像氏はじめ筑紫がおおむね話のメインになっております。神話などと絡ませて春日氏系であることは重要なようですが「筑紫倭国」とか甲賀や伊賀の忍びが出てきたり、割と早い段階で混乱しました…。真人前後の系譜も一般とは違う設定で、母親はなんと宗形氏で高市とは従兄弟になるし真人の嫁は高市の同母妹だったりするし、正直才色兼備な真人の活躍っぷりを求めていたのにこれではほとんど縁故採用じゃんみたいな気持ちに。みんながみんな筑紫に行きまくっててすごかった。どうやら別の王国として存在してました。 そしてうつくしい女性が出てきては真人(その父にも)に絡んできて何を求めて読んでるのやらわからなくなる。渡唐中の描写もあるんですけど女性との絡みの場面の印象ばかりが残ってしまい…小説としてのレベルが低いのが残念です。文体で押してくれたら波に乗れたかもしれないけど如何せん大部分の事件が羅列気味に過ぎていくばかりで描写の甘い部分が多すぎる。 もうほとんど笑いながら読んでしまいましたがかなりさくさく読めるのは間違いないので興味ありましたら借りて読んでみてほしい。うん、買わなくてもいい… ダメなりにこういう本はツボに入る部分があるものなんですが今回は誰にも感情移入せずツボもないまま終わってしまいました。強いて言うなら藤原不比等がまとも。

Posted byブクログ