残光 の商品レビュー

東直己(著者)

2012/03/03

榊原健三シリーズ2作目。

かつての恋人の多恵子の子供が人質事件に巻き込まれた。凄腕の始末屋・榊原健三が再び札幌の地に降り立つ。

今回はススキノ便利屋の「俺」がお助けキャラとしてがっつり登場。本当の名前はやはり明かされず「持谷」という名で通される。「俺」がいつのまにか40代になっていて、すっかり中年親父になっているところが何とも、、、（苦笑）。「俺」以外にも高田や松尾、ススキノ「俺」シリーズのキャラが揃っていて嬉しい。桐原組は前作「フリージア」でも出ていたけど、相田が大変なことに、、、。いつの間にこんなことになったんだろうか？？

窮地の榊原を、ススキノシリーズのキャラが上手くフォローしていて、読んでいて楽しかった。前作はただただ殺しまくりのシリアス・ハードボイルド全開だったけれども、ススキノシリーズが組み込まれると、こうも雰囲気が変わるとは。この2つのシリーズのコラボは最高です。

2011/10/31

「探偵はバーにいる」で作家デビューし、９月には「バーにかかってきた電話」が映画化されました。
この「残光」は２００１年に日本推理作家協会賞を受賞しています。

【熊本県立大学】ペンネーム：オレ