キリスト教国アメリカ再訪 の商品レビュー

古屋安雄(著者)

2009/10/04

最近のアメリカキリスト教界の潮流を概観できる本。30年ほど前に書いた「キリスト教国アメリカ」から何冊ものアメリカ・キリスト教カルチャー本を出してきた著者の最新作。内容は平易で良いのだが、「宗教右翼」（ファンダメンタリスト）についての分析は甘いと感じた。彼らが聖書逐語霊感を信じていることと、ブッシュを支持することとは必ずしも矛盾しない。聖書解釈の問題であって、聖書観の問題ではないのだ、まだまだ主流派の方々は福音派の聖書観を「機械霊感説」のように捉えておられる傾向が強いようで残念だ。