いざ最悪の方へ の商品レビュー
前半は、詩とも散文ともつかない言葉の連なりが、それ自体で文脈の形成を裏切り、言葉の意味を解体する。そして、その後にはリズムの運動と、所々に繰り返し挿入される「薄暗い」というサブリミナルなイメージの残像だけが残る。それは、言語をこれ以上ないくらいに抽象化する試みであるかのように見え...
前半は、詩とも散文ともつかない言葉の連なりが、それ自体で文脈の形成を裏切り、言葉の意味を解体する。そして、その後にはリズムの運動と、所々に繰り返し挿入される「薄暗い」というサブリミナルなイメージの残像だけが残る。それは、言語をこれ以上ないくらいに抽象化する試みであるかのように見える。後半の「なおのうごめき」では、わずかに意味機能が動き出すが、そこにあるのは曠野をあてもなく彷徨する魂の震えだけである。そして、最後にはシニフィエとシニフィアンの密月を断ちきり、すなわち自己と言葉とはともに茫然と立ち尽くすのだ。
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よかった! ぐちゃぐちゃになってた頭をもっとぐちゃぐちゃにかき回されてどうでもよくなってすっとするかんじ。
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