貴婦人たちの物語 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
とにかく、皮肉で、気の毒、残念な人たちが出てくる。 他人事だから面白いゴシップみたいな短編集。 貴婦人たちのすれ違いで不幸になったり、幸せになったりする物語。 いろいろな職業の男性から「こんな女性がいたんだよ…」と語られる。 どれも気の毒ながら面白いけど、『郷士ぺトリックの奥方』が1番面白かった。 これは主人の方がバカな話だった。 奥さんが死の間際に子供は不倫してできた子だと打ち明けられ信じた。 最初は怒ったものの相手が高貴な身分だったため、子供の相続のことも考え可愛がるようになった。 でも、よく調べると奥さんの妄想であり、実際は身分が高くない自分の実子であった。 そのとたんに子供をかわいく思えなくなる。 実子とわかったのに皮肉なものだ。
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