無花果の森 の商品レビュー
小池真理子さんにしては、無難な終わり方だと思う。 DV問題はもっと深いものだと思うし、誰かに、何かに、あるいは権力に追われている人間のドラマはもっと鬱だと思う。 ヒロインが住み込みで雇われる老画家のおばあさん、おかまのバーのマスターなど、脇役が魅力的だった。
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後半からが好きだった。 最初はいつもの感じに突入するまで、ちょっとだるかった。 自分が負わされた傷。図らずも自分が悪魔になって相手に刻み込んでしまった傷。 それらを隠蔽し、風化させ、忘れてしまったような顔をしながら、飄々と生きていく以外、方法がないのが人生なのだ。
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主人公が夫から逃げながら生きようとする力強さを感じました。ミステリー要素もあり、途中までは夢中で読みましたが終りの方で不自然なストーリー展開に・・・。 話を引きのばして、急にばたばたと最終回に・・・というように感じられました。
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最後がパッとしなかった。 あんなに恐れていたのに旦那との別れ方があっけない。 記者との再会も偶然すぎる。 そして読みどおりに恋仲に・・・。 婆さんも主人公があの状況じゃなければ、相当嫌な奴だ。 おかまちゃんはいい人だったね。
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暗い話だった。 夫のDVから逃げた泉と、犯罪に巻き込まれた鉄治が、偶然再会して、関係ができていく。 ありきたりな展開だったけれど、自首するあたりから、 ようやく面白くなった。 八重子さんとサクラさんがいて、この本を最後まで読めた気がする。
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「無花果の森」小池真理子 愛憐恋愛小説。ダルトーン。 日経夕刊の2009.9月~2010.12月連載小説。 女と男の、世を捨てた恋。 物語の中で登場人物に言わせてしまっているくらい、安手のドラマのような展開で、息抜きに一気読みでした。 語弊がありますが、好評価ですよ。 p34...
「無花果の森」小池真理子 愛憐恋愛小説。ダルトーン。 日経夕刊の2009.9月~2010.12月連載小説。 女と男の、世を捨てた恋。 物語の中で登場人物に言わせてしまっているくらい、安手のドラマのような展開で、息抜きに一気読みでした。 語弊がありますが、好評価ですよ。 p342の、憐れまれ、深く同情されて、脆くも涙が溢れてきてしまう感覚、これ多分女の人は気づかないと思うけど、女の涙を追体験させる秀逸な描写だと思います。 なかなか読んだことない感覚でした。巧い。 小池真理子は2作目。今のところ、悪くない。(4)
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主人公より、脇役の画家の婆さん八重子とオカマのサクラがよく描かれていて面白い!小池真理子先生の本だけあって安心して読了。新聞小説だからか、ハッピーエンドのわかりやすい恋愛小説。
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映画監督の夫の暴力から逃げることを決めた泉。偶然たどり着いた街で、住まいと仕事を確保でき、しばらくは安心して過ごせると思っていたところに、思わぬ再開があり・・・。 日本経済新聞夕刊に連載された小説の単行本化。
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夫の暴力から逃れ、失踪した女。過去を捨て、未来を見失い、世間に怯える絶望の暗い谷底にかすかに射した一条の光とは? 孤独にあえぐ現代人の心の闇に迫る長編。 2011年度文部科学大臣賞作で、新聞の書評でも好評だったので、小池真理子の作品を初めて読んでみた。ミステリータッチの恋愛小説...
夫の暴力から逃れ、失踪した女。過去を捨て、未来を見失い、世間に怯える絶望の暗い谷底にかすかに射した一条の光とは? 孤独にあえぐ現代人の心の闇に迫る長編。 2011年度文部科学大臣賞作で、新聞の書評でも好評だったので、小池真理子の作品を初めて読んでみた。ミステリータッチの恋愛小説なのだろうけど、残念ながらダラダラと無駄に思える描写が多く、私には退屈だった。 (D)
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久しぶりに小池さんの小説を読みました。 予測できた展開ではあありましたが、監督が失踪した妻に対して何かしらの展開を見せなかったのは、意外でした。最後の締めくくりがどうなるか期待していましたが、さて皆さんはどう思いましたか?
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