強姦の歴史 の商品レビュー
[ 内容 ] 16~20世紀初の性的暴力の歴史。 栽判記録、日記、新聞、医学文献…厖大な史料・実例をもとに、性的暴力の実際と、身体・視線・道徳・主体の問題が複雑に絡み合う社会意識の歴史的変遷をたどる。 [ 目次 ] 第1部 旧体制―暴力と涜神 第2部 十八世紀末―法の変化と無力...
[ 内容 ] 16~20世紀初の性的暴力の歴史。 栽判記録、日記、新聞、医学文献…厖大な史料・実例をもとに、性的暴力の実際と、身体・視線・道徳・主体の問題が複雑に絡み合う社会意識の歴史的変遷をたどる。 [ 目次 ] 第1部 旧体制―暴力と涜神 第2部 十八世紀末―法の変化と無力さ 第3部 十九世紀―近代法の成立と犯罪の序列化 第4部 十九世紀末―「強姦者」の発明 第5部 二十世紀―風俗論争・強姦と今日の社会 [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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16世紀~20世紀の裁判記録、日記、新聞等の文献からフランスにおける性的暴力に対する意識の変遷をおった書です。 旧体制下では暴力に対する感受性が低く、強姦は女性の父親や夫に対する所有権の侵害行為と考えられ被害者も「穢れ」たとして裁かれた時代から、暴力に対する感受性が増し法体系が調...
16世紀~20世紀の裁判記録、日記、新聞等の文献からフランスにおける性的暴力に対する意識の変遷をおった書です。 旧体制下では暴力に対する感受性が低く、強姦は女性の父親や夫に対する所有権の侵害行為と考えられ被害者も「穢れ」たとして裁かれた時代から、暴力に対する感受性が増し法体系が調えられ、世間の意識が変化し「強姦」が「強姦罪」として裁かれるようになるまでの、なんと長い道のりか・・・。 被害者に対する「疑い」と「男1人ではできない」という固定概念が長く影を引いています。 「家でも街路でも、女性が『だめ』と言ったらだめだとということ」この今日では当たり前の思想が成立したのは20世紀も末になってから。 「子供の強姦」に対する反応から見る「子供」に対する考え方の変遷、とくに20世紀に入ってからのそれは大変興味深かったです。 文章が硬くて読了まで時間がかかりました。
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