1,800円以上の注文で送料無料

あなたのお金と投資脳の秘密 の商品レビュー

4.5

5件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    2

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2021/08/09

本書では、人間の行動についてエピソードを中心に説明がされていた。そのため、単純な読み物としても、投資の勉強としても面白い本だった。 1度目は人間について様々な事実を知り、人のフリ見て我がフリ直せというスタンスで読む。そして、2度目以降はノートなどを活用して神経経済学の勉強をしよ...

本書では、人間の行動についてエピソードを中心に説明がされていた。そのため、単純な読み物としても、投資の勉強としても面白い本だった。 1度目は人間について様々な事実を知り、人のフリ見て我がフリ直せというスタンスで読む。そして、2度目以降はノートなどを活用して神経経済学の勉強をしようというスタンスで読むというような形で一冊で2度(人によっては3,4度もしくはそれ以上)楽しめる本であると感じた。 本書を通して、やはり私達人間は古くからある優先されやすい感情の部分と比較的新しい理性的な判断をする部分を持っており、常に自分のためとなる行動をとれる訳ではないことを理解して生きていくことが重要だと感じた。 この本で得られた教訓はこれからも大事にしていきたい。

Posted byブクログ

2013/07/15

完全に「神経経済学の本」というか「脳」の本。 もっと噛み砕くと行動ファイナンスに近い「人間」の本。 全ての投資家にとってまた金融界に関わる市場関係者にとって指南書に近い内容。自分自身、マクロ経済学をメインに勉強してきたからこそ実に面白かった。人間が非合理的な理由を明快に学術的に...

完全に「神経経済学の本」というか「脳」の本。 もっと噛み砕くと行動ファイナンスに近い「人間」の本。 全ての投資家にとってまた金融界に関わる市場関係者にとって指南書に近い内容。自分自身、マクロ経済学をメインに勉強してきたからこそ実に面白かった。人間が非合理的な理由を明快に学術的に記述、解説している良書。 短期トレーダー 中長期投資(積立投資の投資家) 個人投資家、特に女性! 自分に自信がある投資家 損切り出来ない投資家 チャーチスト などにはオススメの1冊。 まぁ、ただ、難点としては分厚い本が故にダラダラ感が否めないw 時間が無いという人は9,10章のみで良いと思う。

Posted byブクログ

2013/06/16

前半はなぜ人は投資で誤った選択をしてしまうのか、それをやめられないのかといった事が神経科学的に書かれている。面白いけど、同じ内容の繰り返しのように思えて若干冗長でもある。 後半は、お金と意思決定をベースに、どのようにすれば幸せに生きられるかを示唆するような内容。 分かっていてもで...

前半はなぜ人は投資で誤った選択をしてしまうのか、それをやめられないのかといった事が神経科学的に書かれている。面白いけど、同じ内容の繰り返しのように思えて若干冗長でもある。 後半は、お金と意思決定をベースに、どのようにすれば幸せに生きられるかを示唆するような内容。 分かっていてもできないことがいろいろ書かれていて、参考にはなる。

Posted byブクログ

2012/09/28

神経経済学というものをご存じでしょうか? 単純に言えば脳神経学と経済学を混ぜ合わせたもので、従来の経済学では人間は合理的な判断力を持つ存在とされていたのが、この学問では脳の研究を通じて得た知見を通して現実の人間の投資判断などの背景を解き明かす学問のことです。 本書はこの神経経済...

神経経済学というものをご存じでしょうか? 単純に言えば脳神経学と経済学を混ぜ合わせたもので、従来の経済学では人間は合理的な判断力を持つ存在とされていたのが、この学問では脳の研究を通じて得た知見を通して現実の人間の投資判断などの背景を解き明かす学問のことです。 本書はこの神経経済学の一般向け解説本であり、人間が投資行動の際見せる過ちや非合理な判断、そしてこれらを引き起こす原因について読者に分かりやすく解説しています。 また、人間の脳についての知見を取り入れていることもあって、本書で解説されている内容は投資行為だけでなく、それ以外の人生全般でも応用が効く内容が多数含まれており、「株なんてやらないよ」と言う方でも一読の価値ありな一冊となっています。 構成は全10章からなり、要約すれば以下の様な解説が載っています。 人間の脳は、感情的、感覚的な判断を反射的に行う感覚脳ときちんと考えて判断する際に使われる熟慮脳の2つに分けられる。 脳は人間が摂取したエネルギーの20%を消費する¨低燃費マシン¨なので、通常は感覚脳のみで判断を行うが、この感覚脳の手に余る事態となれば熟慮脳の出番となる。 しかし、感覚脳が優先的に利用される為、例えばガンで死ぬ可能性は20%と言う説明よりも、100人中20人がガンで死亡するという説明の方が理解しやすい。 この「確率よりも量で説明されるとより理解しやすい」と言う脳の性質を利用し、同じ内容でも表現方法を変える(上の例のように確率から量へ表現方法を変える等)によって、人間の判断結果をコントロールする事も可能。 これ以外にも、人間には変化に注目するという性質、言い換えれば馴染みのあるものには(それの正体やリスクが実際の所どの様なものであれ)安心感を抱くという傾向がある。 その為、数時間の株価の急速な下落に驚き、その株がそれまで長期間にわたって成長してきた事や下落の後でも自分が購入した時よりも株価が十分に高いという事を忘れ、パニックに至る事なども解説している。 日常生活などから人間が合理的な存在には程遠いものである事はよくお分かりかと思います。 本書は、この非合理な人間の行動や判断のメカニズムを解き明かし、これらに足元を救われない方法を解説しています。 その対策は、 ・過剰な自己評価に対しては自分の考えを具体的にメモし、後でそのメモを読み直して自分の考えの浅さを確認する ・決断する前に一休みする と言ったものであり、特に変わったものではありません。 しかし、本書はそれを行わないリスクが明確に理解できる内容となっており、最終章ではそれまで解説してきた内容を投資面だけでなく、人生を充実したものにする事へ応用する指針も載っており、色々と参考になる情報が多数載っています。 ただ一点難点があり、それは訳がこなれていない様に感じられる箇所が見られた事。 #私が読んだのは第一版なので、もしかしたら第2版以降などで校正が入っているのかも知れませんが・・・ とは言え、それ以外はまったく問題なく、内容もとても興味深く、実用的なものでした。 ご興味をお感じになられれば一読されていてはいかがでしょうか?

Posted byブクログ

2013/11/24

今年(2011年)読んだ投資本の中で一番の良書。 行動ファイナンスやバイアスの話をわかりやすく解説。 また、実例が豊富で面白い。 (外人が書いた本は、ホントに実例が多くて面白い。日本人だと「クドい」と感じる人もいるようですが、私は好き。) とここまでなら、よくある行動ファイナ...

今年(2011年)読んだ投資本の中で一番の良書。 行動ファイナンスやバイアスの話をわかりやすく解説。 また、実例が豊富で面白い。 (外人が書いた本は、ホントに実例が多くて面白い。日本人だと「クドい」と感じる人もいるようですが、私は好き。) とここまでなら、よくある行動ファイナンスの入門書。この本の特徴は「個人投資家」向けに書かれている事がポイント高い。 パフォーマンスに役立つかは置いといて(←おいw)、主にメンタル面を中心にして、長期投資(インデックス+バイ&ホールド)に役立ちそうなトピックが満載です。 巻末に「投資のチェックリスト」付き。 いくつかネタ紹介すると ネタ? 損失時にリスク選好度が高まる理由 食料が欠乏している動物は、「エネルギー予算の赤字状態」にある為、生き延びる為に必要な最小限の餌によって生き続ける確率は低い。その為、実際には大きな獲物を狙う必要があり、こうした欠乏状態の動物は、より変動の大きい報酬を好む。何も得られないリスクは高まっても、それはエネルギーを一気に取り戻す可能性のある唯一の選択だからだ。 →プロスペクト理論などでよく言われる、何故、危機に陥るとリスク選好度が高まるかの理由を生物学的に説明。確かに、なるほどーと思わせます。 →そこから、人間の場合、餌=お金の類推から、「少しのお金を失う事に耐えられない人たちが、最もリスクの高いものにお金を投じる傾向がある」事は悲しい事だと結び、宝くじを購入する人は、お金持ちより貧乏人の方が圧倒的に多い事を事例として上げます。 →つまり、宝くじを購入する人は、愚かだから買う(=宝くじは愚か者の税金)のではなく、宝くじに頼るしか逆転のチャンスがない(=ある意味、合理的な行動?)という悲しい結論に…。(せつない… ネタ? フレーミングの話(パーセンテージと頻度) 1万人の内、1286人が癌で死亡するという情報を与えると、人々は癌患者の12.86%が死亡すると言った時より、32%も危険であると評価を与えた。 パーセンテージという表現は抽象的で熟考しにくい。だが、同じ内容を頻度(人数)で表現すると、「1300人近くが死ぬ! 」となる。 ファイナンシャル・アドバイザーは、言い回しを変えることで、人々に投資リスクを取らせる(避けさせる)ように誘導できる。 派手なソフトウェアを起動して、「78%の確率で退職時の目標額に達する」と言うと、とても素晴らしく聞こえる。だが、同じ結果をフレーミングし直して(リフレーミング)、「この戦略では、100人の内22人が、暗闇でキャットフードを食べる結果になる(大変残念な結果になる)」と宣告することで恐怖を刻み込ませる事が出来る。そして、気がつくと、欲しいと思ってもいない危ない株を、しこたま掴まされているのだ。 →パーセンテージ(確率)と頻度による、フレーミングの違いの話は、ゲルト・ギーゲレンツァ(著)「数字に弱いあなたの驚くほど危険な生活―病院や裁判で統計にだまされないために」でも、出てきたけど、この本では、投資家向けの記述がされているので、余計にしっくりきます。

Posted byブクログ