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現代奴隷制に終止符を! の商品レビュー

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2022/01/03

騙されて日本に来た上で、その渡航費を借金として労働を強いられる。仕事は、主に風俗業。これも一種の奴隷制と著者は言う。自らの判断で自らの行動を決められず何者かに隷属する状態を奴隷化と呼ぶならば、現代の日本であっても、経済的、物理、心理的に自由を得られない状況は、ままある。しかし、問...

騙されて日本に来た上で、その渡航費を借金として労働を強いられる。仕事は、主に風俗業。これも一種の奴隷制と著者は言う。自らの判断で自らの行動を決められず何者かに隷属する状態を奴隷化と呼ぶならば、現代の日本であっても、経済的、物理、心理的に自由を得られない状況は、ままある。しかし、問題はこれを暴力や脅迫、拘束などにより、自らの力では打破できない場合であり、貧困や暴力とセットで世界に蔓延っている。黒人奴隷に限らず、古代ローマやギリシア、民族紛争の結果して、人類は、同じ人類を奴隷として使役してきた。寧ろ、奴隷制が悪習として否定された時代の方が短い。 本著は、各国の奴隷制や対応の欺瞞を挙げながら、対策の構造的な難しさを説明した上で、具体策を示している。国単位が閉鎖空間である場合、他国の介入は必要だろう。原始社会ほど、奴隷状態が発生し易い。相互に自由を認め合うためにお互いにルールを守ろうというのが、近代社会の前提だ。国家介入。北朝鮮や中国を思えば、決して簡単な問題ではないが、SDGsなどを声高にするならば、合わせて解決せねばならない問題だろう。

Posted byブクログ