甦った脳髄 の商品レビュー
'70年代的エロ・グロ・ナンセンス。 オカルト的要因をオチにした1篇を除いて、ホラー的な展開でも最後に合理的解釈をつけて(実のところ荒唐無稽なトンデモ学ではあるが)ミステリ仕立てとはされている。どの作品にも出て来るエロ描写は、ま、この時代の“オトナ”読者へのよくあるサ...
'70年代的エロ・グロ・ナンセンス。 オカルト的要因をオチにした1篇を除いて、ホラー的な展開でも最後に合理的解釈をつけて(実のところ荒唐無稽なトンデモ学ではあるが)ミステリ仕立てとはされている。どの作品にも出て来るエロ描写は、ま、この時代の“オトナ”読者へのよくあるサービスだったんだろう。「コイッス」という表記にじわじわと笑いが込み上げてきてしまうが。 『もっと厭な物語』の「皮を剥ぐ」で久々に草野唯雄作品を目にして、選集なり出ててもいいのになと思ったが、今回短編集を通読してみてわかったのは、現在じゃまずウケないだろうな、と。とは思いつつも、パルプホラー的感覚で再評価されたり……しませんかね。
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