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IFRSに異議あり の商品レビュー

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13件のお客様レビュー

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2014/01/28

この本では、IFRSが決して高品質ではない事を主張。企業への強制適用に反対している。その理由として大きいのは、IFRSにおける利益というのは「過去の事実」ではなく。「将来生み出すであろうキャッシュフロー予測」を示しているという事。これでは投資家は、企業の比較検討ができないし、また...

この本では、IFRSが決して高品質ではない事を主張。企業への強制適用に反対している。その理由として大きいのは、IFRSにおける利益というのは「過去の事実」ではなく。「将来生み出すであろうキャッシュフロー予測」を示しているという事。これでは投資家は、企業の比較検討ができないし、また経営者も正しい経営判断を下す事ができない。 僕が大いに共感した部分は「IFRSでは自己創設ののれんを認める」という事への違和感だ。 まだまだ勉強不足な僕ではあるが、参考になる事が多い、素晴らしい本だった。

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2013/11/29

タイトルで結論がわかるのはいいことです。「会計不況」って確か2000年代前半の基準変更でも騒がれましたよね。2013年ごろから個人的にまたIFRSに興味を持ち始めたので読み直してみようかな。

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2013/01/06

会計をあまり勉強していない者による低レベルな議論が多いように思うが、IFRSも完璧ではないと再認識させてくれる。

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2012/02/29

IFRSでは、英国寄りのプリンシプルベースでの考えにより基づいている。一方日本では、ルールベースでの基準が浸透しており、◯◯すること。✕✕は計算に加算しない。など具体的な基準が存在する。このIFRSでは業界で慣例的に利用されている考え方や方式をとった基準を採用しても良い、原理原則...

IFRSでは、英国寄りのプリンシプルベースでの考えにより基づいている。一方日本では、ルールベースでの基準が浸透しており、◯◯すること。✕✕は計算に加算しない。など具体的な基準が存在する。このIFRSでは業界で慣例的に利用されている考え方や方式をとった基準を採用しても良い、原理原則が適っていれば良いとされる。 日本企業が現行の会計基準に加え、IFRSを採用する際、適応段階にかかる労力とコストに見合った効果は本当に見込まれるのだろうか。

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2012/02/19

IFRSが上場会社へ一律強制適用されることに対して、具体的な理由を挙げ、反論している本。 少し前に、某投資銀行が、格下げにより負債の時価評価をしたことで利益が上がった、という記事を読んだときは、そんなことができてしまう負債の時価評価って本当に理にかなっているのかどうかわからなかっ...

IFRSが上場会社へ一律強制適用されることに対して、具体的な理由を挙げ、反論している本。 少し前に、某投資銀行が、格下げにより負債の時価評価をしたことで利益が上がった、という記事を読んだときは、そんなことができてしまう負債の時価評価って本当に理にかなっているのかどうかわからなかったが、この本により、IFRSの欠陥の一部だということで納得できた。 ただ、実務的には、プリンシパルベースだからいろいろな解釈ができて問題、会社の恣意性が介在するから問題、というのも、実際にやってみると悪いことばかりではない。 法律や規定は万能ではなく、どうしてもグレーゾーンや法の抜け穴が存在してしまう。細かく規定すればするほど、そういった抜け穴を探したり、根本的な理由を考えずに基準に従うのみで思考停止に陥りがちであるが、プリンシパルベースで会社に判断の責任があるとなると、皆結構考えるものである。 また、日本の税務との関連性の問題も記載されていたが、最近は、確定決算主義に無理がある気がしている。会計上は時価主義を採用していても、税務では、確定した決算書において費用処理されていることが前提となってしまうと、税務に引きずられ、あるべき会計処理から遠ざかってしまう。 この本では、IFRSを適用することで、会計と税務の2つの帳簿が必要になり、負担がかかると書かれているが、確定決算主義はそろそろ見直しても良いころではないかと思う。 いずれにせよ、国民的議論はまったくと言っていいほど進んでいないのは事実。それは、政府の責任もあるかもしれないが、実務において、企業経営者があまりにも会計を軽視してきたからではないか? 日本では、そもそも会計に興味のない経営者が多すぎるのは、会計はあくまで「過去の事象の報告」のみであり、将来を語るのに関係がないと思っているからでは? IFRSや米国基準のように、時価主義が進むと、会社の今から将来の価値が開示されるようになるので、経営者も無視できなくなる。そうとらえると、時価主義も悪いことばかりではないのではと思う。 いずれにせよ、もっと議論があってもいい。

Posted byブクログ

2011/12/20

「会社はだれのものか」の著者による、IFRSの品質を問う本書。 著者は「資産負債アプローチ」、「公正価値」、「プリンシプル・ベース」を中心に、 IFRSの会計基準としての品質を徹底的に批判し、日本の強制適用に向けた動きに対し警鐘を鳴らす。 思考停止状態で「グローバルスタンダ...

「会社はだれのものか」の著者による、IFRSの品質を問う本書。 著者は「資産負債アプローチ」、「公正価値」、「プリンシプル・ベース」を中心に、 IFRSの会計基準としての品質を徹底的に批判し、日本の強制適用に向けた動きに対し警鐘を鳴らす。 思考停止状態で「グローバルスタンダードだから導入する」と言った考えは危険である、と。  確かに、IFRSには多くの矛盾が潜んでいると思う。 例えば、導入推進派が喧伝する「比較可能性が高まる」というメリットについても、 経営者の意思が重要視されるIFRSでは、かえって比較しにくくなるのは火を見るよりも明らか。 巷に、手放しでIFRS導入を推奨している書籍が多い中、 批判的な本書はIFRSの理解を深めるためにも貴重な一冊。 (とは言え、経理実務上は導入に向けて準備を進めなければならないのが悲しいところ・・・)

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2011/11/09

けっこういい本だ。 収益費用アプローチと資産負債アプローチのどちらにも意味はあり、それぞれの目的として、実現した結果と可能性の測定ということと整理している。会計学とはこういうことを研究しているのかということを初めて理解した。 また、価値の測定のため公正価値をもちいることが、市場価...

けっこういい本だ。 収益費用アプローチと資産負債アプローチのどちらにも意味はあり、それぞれの目的として、実現した結果と可能性の測定ということと整理している。会計学とはこういうことを研究しているのかということを初めて理解した。 また、価値の測定のため公正価値をもちいることが、市場価格という不完全なものに頼ることになり、かえって恣意性を助長してしまっている現在のIFRSの隘路が良くわかった。たとえればすべてを剛体として設計をするメカ屋みたい。理論を追求して存在しようのない「公正」を実現しようし、破綻する。 「ものの価値」はそれを人が使う事で生む価値なのか、それを売るときに得るキャッシュなのか。IFRSにおいて可能性を人が評価したプレミアムとして「自己創設のれん」がどうしても登場してしまう。そのことが「価値が人の創意と働き」にあって、市場では測定できない、ということを証明している。

Posted byブクログ

2011/07/04

IFRSに対する異議は、IT業界のアナロジーはマイクロソフトやアップルに対するもの。いくら主張が正しくても、グローバルスタンダードに飲み込まれてしまえば、結局負けてしまう。鎖国する覚悟が無いのであれば、正面側面からぶつかるしかないのでは?

Posted byブクログ

2011/07/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

110628~110701 ・全体に渡って投げかけられているのは「思考停止に陥らないこと」 ・平易な文章だが強いメッセージ ・フレームワークの意義 ・批判にも批判 IFRSがよい日本基準がよいどちらと言えるほども自分は会計のことを知らない ・会計に直接関係のない人こそ読んでほしい ・「IFRS導入論者こそIFRSの問題点を議論せよ」IFRSに限らず、ほかの国家政策・制度導入にも当てはまる ・基準間競争(制度間競争) ・過去志向と未来志向 投資家はどちらを重視するか ・政策的 各国の下心見える イギリスがIFRS推すワケ ・機動性、取引コスト ・内部統制のコスト増で上場したがらない→IFRS強制適用で同じ構図にならないか SOX法はアメリカに合わせてしゃーなしでやってる面あるが、アメリカがIFRS適用停滞してる今、IFRS導入すべきなのか ・目標、立ち位置 ・会計の存在意義の問い直し ・ここまで金融庁がIFRSを推してきたワケは??

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2011/06/21

この本を読んで、IFRSの欠点や矛盾点などを知ることができました。 単にIFRSを全面導入することは危険だということも。 個人的にはIFRSの理想である公正価値という考え方自体は嫌いではありません。でも、その考え方で本当にその企業の実態を表せることができるのかというのが重要なのだ...

この本を読んで、IFRSの欠点や矛盾点などを知ることができました。 単にIFRSを全面導入することは危険だということも。 個人的にはIFRSの理想である公正価値という考え方自体は嫌いではありません。でも、その考え方で本当にその企業の実態を表せることができるのかというのが重要なのだと感じました。当然といえば当然ですが、ちゃんと実態を表すことができなければ投資家等にとって使い物にならないわけですし。 あとIFRSの会計観がしっかりとわかっていなかったので、これを通じて基本的な考え方というのはよく理解することができました。 なので会計士受験生も隙間時間に読んだほうがいいと思います。 会計学の論述で、IFRSの会計観を理解しておいたほうがいい答案になるでしょうし。

Posted byブクログ