〈新編〉宮沢賢治歌集 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
月刊誌『NHK短歌』に掲載されていた「風ふけば岡の草の穂なみだちて遠き汽車の音もなみだぐましき。」という歌に感銘を受けたのをきっかけにこの歌集を手に取りました。 特に印象に残ったのは「鉄橋の汽車に夕陽が落ちしとてここまでペンキ匂ひくるかな」です。 作者と汽車との距離はどれくらいだったのかわかりませんが、実際はペンキの匂いがするほどの近さではないはず。それを「匂いがする」と言い切ることで、走り過ぎゆく汽車の迫力が増幅されるのだと考えました。 どちらも汽車の歌。『銀河鉄道の夜』に魅かれるのとどこかで繋がっているのかもしれないと思いました。
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