議論の技法 の商品レビュー
どのジャンルにもバイブルと呼ばれる本があります。 本書はアシュアランスケースやD-Caseのバイブルです。 まずは副題の「トゥールミンモデル」という言葉を記憶しておきましょう。 何かの折に「D-Caseの本質ってトゥールミンモデルだよね」というとちょっと尊敬の目で見られるかもし...
どのジャンルにもバイブルと呼ばれる本があります。 本書はアシュアランスケースやD-Caseのバイブルです。 まずは副題の「トゥールミンモデル」という言葉を記憶しておきましょう。 何かの折に「D-Caseの本質ってトゥールミンモデルだよね」というとちょっと尊敬の目で見られるかもしれません。でも、尊敬はされても、内容の理解が無ければ何の役にも立ちません さて、あるジャンルを勉強する際にそのジャンルのバイブルは必ず読む必要があります。 言い換えると、そのジャンルを開拓した人の考えに触れることがとても重要です。 たとえば、バランススコアカードで言えば、キャプランでしょうし、ソフトウェアのテスト技法で言えばバイザーでしょう。 しかし多くのバイブルと称される本は難解です。 本書も(翻訳の問題もあるようですが)難解です。 そんなときにどうしたらよいかと言うと、一つとしては「100回読む」という方法があります。 でも、私は、したことがありません。バイザーですら通し読みは3回だけです。 では、どうしているかというと「写経」です。 プログラム言語やVDMやAlloyなどの形式記述言語の本なら載っているプログラムを書き写して動かします。 本書のような一般的な本の場合は全文書き写すのは大変ですので、本の中の図をPowerPointに写経します(引用元を書いておくといつかプレゼンで使えます)。 私が『事例とツールで学ぶHAYST法』を書いたときにも編集者の方から「VerificationとValidationの違いについて、分かり易い図にしてください」と言われました。 そう。図と言うものは文章だけだと分からない概念を分かり易く説明するものですから写経するのにうってつけなのです。 本書には「バミューダに生まれた人は、英国民だろう?」という図があるのですが、私はこれを写経しました。
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