生野銀山と銀の馬車道 の商品レビュー
生野銀山を訪れる機会があったので予習をと思い、読みました。 生野銀山の近代化を当時の世相などにも触れつつ、初代生野鉱山局長朝倉盛明の生い立ちから丁寧にまとめてある。文体も易しく、とてもわかりやすかった。 生野銀山は佐渡金山とともに官営鉱山のモデルケースとして整備されたため、江...
生野銀山を訪れる機会があったので予習をと思い、読みました。 生野銀山の近代化を当時の世相などにも触れつつ、初代生野鉱山局長朝倉盛明の生い立ちから丁寧にまとめてある。文体も易しく、とてもわかりやすかった。 生野銀山は佐渡金山とともに官営鉱山のモデルケースとして整備されたため、江戸時代から明治初期の殖産興業をまざまざと感じることができる。生野銀山だけでなく、明治初期の動乱の時代の世相や空気感なども知ることができる学びの多い一冊だった。 ただ本書は近代化に焦点を当てているためか、播但鉄道開通の1894年以降に関してはほとんど記載がない。特に三菱に払い下げ以後は一切ない。生野銀山の歴史全体を俯瞰したいのであれば、これ一冊でというわけにはいかないだろう。
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