関節リウマチ診かた、考えかた の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
岡田先生の講演を聞いてから買った本。ACRやEULARなど海外のデータも豊富で、現在までの関節リウマチ診療の変遷と最新の流れを俯瞰できた。自分に欠けている知識を補填できたのと、実臨床に役立てそうなことが多く含まれており、とても参考になりました。著者の姿勢に少しでも追いつきたい。
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RAの患者はたくさんみているけど、RAそのものの治療に参画することはほとんどない。でも、たまにある。そのとき、各キーワードがバラバラになっており、包括的な理解ができておらず、いかにも心もとない。全体的な世界観ができているエキスパートとアマチュアの違いが浮き彫りになる。 薬は関係...
RAの患者はたくさんみているけど、RAそのものの治療に参画することはほとんどない。でも、たまにある。そのとき、各キーワードがバラバラになっており、包括的な理解ができておらず、いかにも心もとない。全体的な世界観ができているエキスパートとアマチュアの違いが浮き彫りになる。 薬は関係性である。全体像の中での立ち位置が見えないと、その薬の勉強だけしていても使えるようにはならない。だから、特定の薬の説明会を聞いても、その薬は使えるようにはならない。勉強の方法論が鰓書から間違っている医者はとても多い。 専門外の領域で包括的に勉強しようと思ったら、このような読みやすい良書を流し読むのが一番である。 僕より二世代上の先生の口調は「私ならこうする」であった。岸本先生、岡田先生の口調は違う。「日本ではこうだ、アメリカではこうだ、ヨーロッパではこうなっている。ということで私ならこうする」である。他者との関係性を包括した上で、自らの態度が決定される。そのピボットは複数あり、日本流、アメリカ流みたいな一元論あるいは二元論に陥らない。なんとか流はそもそも手段であって目的ではない。医療は結果を出してなんぼであり、何とか流はそのメソッドに過ぎないのだ。 巻末の実況中継は特に読みごたえ抜群である。
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