名前をうばわれたなかまたち の商品レビュー

タシエス【作】,横湯園子【訳】

2023/03/12

世の中のよいことはみんな、他の人のため。ボクのためなんかじゃない。なぜなら、ボクには名前がないから…。ジャーナリストで画家でもある著者が、スペインの学校を舞台に描いた「いじめ」をテーマにした絵本。

2017/10/12

978-4-378-04129-2 30p 2011.5.？ 1刷
○内容がイジメに関すること 大人が読んでもゾクッとする（怖いという感情）
でも、大切なことが書いてあります

2017/07/30

白い背景に黒い縁取り。
独特の絵柄が、乾いた恐怖を鮮烈に訴えてくる。
ほんの一瞬、全員の顔が描かれるページが、その空気感、心情を表して、リアル。
最後のページは救いなのか？

2014/06/08

高学年向け？みんなの顔がりんごになっているところがまたいじめられている時の心境をよくあらわしていると思う。

2013/05/18

長男・おーたん（3歳１０ヶ月）用（図書館）

パルシステムで紹介されていて予約しました。

単純に言えばいじめの話。
版画調の絵で人物はりんごで描かれています。

比喩のようで大人の私（母）でも大分難しいですが、一応子供も「読んで～。」と希望し、「なんで笑われるの？」と質問も出ました。

2012/02/03

なんか独特の画だな、と思い手に取る。

登場人物たちは殆ど人の顔をもたず、
描かれるものの、誰もが当事者となりうることを伝えてくる。

人、１人を死においやるほどの残酷さを、きっと誰もが持っている。

ちょうど中学の頃だったか、「ムカつく」という言葉が人に対しても
使われるようになったのは。
今、考えるとどうしてあの子にそんなにムカついたのかよくわからない。
ただ、同じように思ってた子が数人いたことは事実で、
その感情を共有していた。
軽いイジメのような状況だったのだと今なら分かる。
イジメに軽いも重いもないのだろうけど。
その時の自分の黒々とした感情、卑怯さ。
だから、今でも私は自分というものを信じられない。
自らが弱い立場にたったこともあったというのに。
しかも、環境が変わり、その子が変わったら、私たちの態度も変わった。
過去はなかったことになり、普通の、いやどちらかというと
仲の良い付き合いにさえなった。
なんだったのだろうと思う。
卒業してから、ふいにその矛盾に気づいた。
謝りたかったけれど、それもまた自分のためのような気もした。

いじめられてる子のためだけじゃなく、いじめている側の子のためにも
やめてほしいと思う。
後悔をするときがきっとくるから。
自分を嫌いになりたくないなら。

2012/01/25

色んな意味で切ないデス!!最後の翻訳者の方の言葉を読んでから、もう一度読み直すと色々なコトを考えさせられます。
リンゴって描き方次第でこんなにも人に訴えかけるコトができるんですね…恐るべし作者!!

2011/06/27

著者タシエスはスペインのジャーナリストで、かつヨーロッパで注目されている絵本作家。黒を基調にした絵の印象が強烈。ラストへの展開には、やや唐突感を覚えた。白と黒のコントラストが目に強く焼きつく柵の絵、顔の描き方、こちらに語りかけてくる結末などは、読者に深く考えさせるための仕掛けなのか?