テルムの女帝 の商品レビュー
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ようやく400巻まで到達した。一巻『大宇宙を継ぐ者』を読み始めたのは高校生の頃だから本当に「ようやく」という感じ。まだまだ出続けているわけだから、多分死ぬまでに全巻を読み終えることはないだろう。と同時にこれまでに多くの諸先輩方がローダンを読み終えることなく亡くなっていったのだろうと思うと、なんとも切なくなる。 と、感慨深い思いがあるものの、この400巻の中には特に感傷的な文章はない。ちょうどこれが出版されたのが東日本大震災が起こった頃だったからか、あるいは帯にはあったのかもね。それはさておき。 前半『テラとの別離』 地球に残るテラ・パトロールの面々の活躍?が描かれる。ローダンの作家グループは登場人物を簡単に取りこぼさないように気をつけているのだろうか。以前にテラ・パトロールを離れた登場人物を最後の最後で復活させるところなど、びっくりというか感動する。 後半『テルムの女帝』 ようやくテルムの女帝というのが誰、というか何なのかがその成り立ちから説明された。おばあちゃんの宇宙海賊みたいな人じゃなかったのが個人的には少々残念^^ そしてこの話から「バルディオク・サイクル」に入る。
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・799話 :テラとの別離、クルト・マール著 いきなり400巻から読んだため、背景が分からない。地球に人類がほとんどおらず、黒い異人フルクースが小陛下からの心理インパルスにより支配しようとしていた。 501巻1002話を先に読んでおり、惑星キルクールに住む“山の老人”ドウク・ラングルが謎の存在だったが、テラ・パトロールとして活躍して興味深かった。 旧暦3,582年7月30日、テラ・パトロールは小陛下から17光年離れた、住めそうな惑星に着陸した。ジェント・カンタル隊長が、使命は地球を監視して、ローダン/アトラン/ブル/ティフラーが帰ってきたら警告を発することだと宣言した。みなはどこに行ったのだろう。 最後に登場したローマ近郊の廃墟で目覚めたグラウス・ボスケッチとは、希望の存在なのだろうか。 (2017.10.1読了) ・800話 :テルムの女帝、ウィリアム・フォルツ著 テルムの女帝の歴史と、《ソル》の話が交互に登場する構成で、女帝の方を理解するのに何度も目を通した。 11の惑星を持つセールコシュ星系の第4惑星ブロストは、ゴルガトヌル銀河を版図とするソベル星間帝国の首都だった。有人宇宙船が第5惑星に飛んでから182,293年に、すべてを管理するティオトロニクスを破壊しようとする革命が本格化した。ティオトロニクスが制御不能になっているためで、宇宙船が飛んで20万年も経つと、ダメになってしまうのだろうか。何年ものちについにティオトロニクスを破壊し、ソベル人は自分たちの失敗を宇宙に送信した。 そのプライアー波が原始星系に到達して結びついた。そして長い年月が経ち誕生した恒星と18個の惑星に影響した。第3惑星ドラクリオチに生まれた魚類の末裔ミトラが川から上がり、直立歩行してクリスタルを見つけ女帝の最初の聖杯の母となった。ミトラは母権制の群れを作るケルセイレーンという種族だ。クリスタル構造物は第3惑星を包み込む自然のティオトロニクスであり、自らテルムの女帝と名乗った。惑星が冷えて生物が誕生し、進化を経てなので、気が遠くなるほどの時間がかかったと思われる。 女帝、つまり超越知性体はソベル人の惨劇を繰り返さないため、勢力圏を拡大して知性体を保護する方針を取った。あるとき、近くを通りかかったチョールクを引き寄せ、数千年もの間クリスタルをチョールク艦に僻遠の惑星へ運ばせ続けた。さらに3千人のチョールクを遠方に送り、大部分が死んだ頃やっと惑星ブロストに到着した。ブロストは死に絶えていて、女帝は進化して前に進むことにした。深い話である。女帝はバルディオクと対立しており、3583年4月11日に《ソル》が到着した重みを理解していなかった。人類との接触でクライマックスを迎えてしまうとあり、結末を初めに示してしまっている。 冒頭、《ソル》はテルムの女帝を地球の座標と勘違いしていることが分かったが向かうとあり、その理由がよく分からない。最後に、サイバネティカーのジョスカン・ヘルムートがテルムの女帝に操られていることを、猫男ブジョ・ブレイスコルが感じたことの何が問題なのだろうか。 (2017.10.29読了)
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ローダンシリーズ400 テラ・パトロール スピンオフとして読める 表紙 5点工藤 稜 嶋田 洋一訳 展開 5点1976年著作 文章 5点 内容 500点 合計 515点
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四〇〇巻の一区切り、地球でのアラスカのがんばりも良いけど、やっぱり話が大きくなるテルムの女帝の成り立ちと人類の物語が盛り上がり一気読み。「それ」と「テルムの女帝」超越知性体達が人類とどう絡んでくるのか、この先も楽しみ。
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