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寛容の文化 ムスリム、ユダヤ人、キリスト教徒の中世スペイン の商品レビュー

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2024/08/17

セルバンテスによって『ドン・キホーテ』が発表されたのは1605年のこと。 1492年にグラナダが陥落し、カトリック勢力がスペイン全土を統一してからおよそ100年少し。この間に異端審問は全盛を極め、ユダヤ人やイスラム教徒は迫害を受けました。 この迫害に対しセルバンデスは作中...

セルバンテスによって『ドン・キホーテ』が発表されたのは1605年のこと。 1492年にグラナダが陥落し、カトリック勢力がスペイン全土を統一してからおよそ100年少し。この間に異端審問は全盛を極め、ユダヤ人やイスラム教徒は迫害を受けました。 この迫害に対しセルバンデスは作中で驚くほど巧みにそれを風刺し、皮肉っています。これは普通に読んでいたらまず気付かないレベルです。当時の歴史を知り、さらに解説を受けなければまず通り過ぎてしまうでしょう。 私自身、この本を読んで改めて『ドン・キホーテ』がいかにすごいかを再発見しました。 この本の最大の見どころは本の終盤に書かれたこの『ドン・キホーテ』とスペインの歴史とのつながりと言っても過言ではないくらい私には驚きの事実でした。

Posted byブクログ

2022/11/01

 正直、あまりに読みにくく理解しにくい文章にびっくりした。あとがきから見るに、インテリ特有の気取った文章を書く人なのか?はたまた訳をするだけの背景の理解が深くないのか(訳者の経歴を見る限り,そんなことはないようだ)。歴史的にはなかなか日本では語られることがない部分の内容を細かく言...

 正直、あまりに読みにくく理解しにくい文章にびっくりした。あとがきから見るに、インテリ特有の気取った文章を書く人なのか?はたまた訳をするだけの背景の理解が深くないのか(訳者の経歴を見る限り,そんなことはないようだ)。歴史的にはなかなか日本では語られることがない部分の内容を細かく言っていて,すごく興味深いのだが,詩と歴史的事実の文章がうまく絡んでおらず,また各章が分断されたようになってるのも気になった。アル・アンダルスの歴史って,すごく面白いはずなのに,台無し。すごくショック。もっと理解を深めるための図や年表地図や横の地域との関係も補足的に入れて,理解を深めさせようとは思わなかったのか。

Posted byブクログ

2013/08/28

寛容と同化の余地を持ち続けることがいかに困難であるかについて。 750年~1492年のスペイン周辺の歴史は、ムスリムとユダヤ人とクリスチャンが混ざり合っていた。あるときは尊重しあい共存し、あるときは相争った。 その歴史は寛容の成功と挫折の歴史でもある。

Posted byブクログ