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決断のとき(下) の商品レビュー

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2012/07/22

決断する人とは常に孤独なものですね。 そしてメディアはやはり鵜呑みにできない。 回顧録なので後付けで正当化している部分もあるんだろうけど、うわべの報道だけでなくその人の基軸は何かを見極めるリテラシーも身に付けないとなと感じた次第。

Posted byブクログ

2011/07/10

下巻の方は9.11後のイラク、アフガニスタンにおける決断が多くを占め、最後に金融危機が来る。うちのゼミの教授がアメリカ政治専門で、ブッシュのことを聞くとよく「気のいい親父」と言っていたが、この本を読むと納得。大統領至上最も困難を多く被った大統領と言ってもいいのではないだろうか?も...

下巻の方は9.11後のイラク、アフガニスタンにおける決断が多くを占め、最後に金融危機が来る。うちのゼミの教授がアメリカ政治専門で、ブッシュのことを聞くとよく「気のいい親父」と言っていたが、この本を読むと納得。大統領至上最も困難を多く被った大統領と言ってもいいのではないだろうか?もちろん、大規模減税による景気悪化など諸悪の根源を担った輩のように言われることが多い。しかし、意思決定の中を見てみると、当事者としてその局面にいたらどう対応しただろうか?それを考えると自分は安易にブッシュを批判することができなくなった。もちろん、傷跡は今も残る。そして、オバマ自身も雇用問題を劇的に改善できてはおらず、来年の大統領選挙では早くも暗雲が立ちこめている。 この本の中で描かれているイラク、アフガンにおける作戦の描写を読んでいる際に、ふと去年座間キャンプでイラク、アフガンに従軍経験のある兵士と話したことを思い出した。ブッシュは戦死した多くの遺族と面会した。そして、去年自分が話した兵士は本にあるように勇猛果敢な面もあると同時にやはり”恐怖”は存在する、と言っていた。家族も元に返って来れるか怖い。母国を守るために行く。各々にそれぞれの主張がある。そういったものがフラッシュバック的に思い出される中、この本の中でブッシュが決断を下したとき、そこには確固たる信念があった。リーダーとはそういうものなのだろう。辛い決断であっても信念を持って下す。 一番驚いた、新鮮だったのはブッシュが読書家だったことだ。個人的にはブッシュに対して深く学んだ覚えもないのに、マスコミの情報等を見ていると無知な発言が多く取り上げられていたことからそういったブッシュ像を作っていたのだろう。現実の彼は歴史書を非常に多く読んでいる。本書の中でもことあるごとに本の名前が出てくる。それらの多くは歴史家が著した過去の大統領の自伝である。先人の経験、知恵を学び、それを現実にも活かしていた。 本書は大統領という視点から政権における意思決定(決断のとき)を学ぶことができ、かつ歪んでいたブッシュ像を訂正してくれた(まぁブッシュ本人が書いた本なので鵜呑みにしすぎるのも問題だが)。ページ数も結構な量だったが、楽しく読めたし、何より考えさせられ学ぶことが多い1冊だった。

Posted byブクログ