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進々堂世界一周 追憶のカシュガル の商品レビュー

3.3

46件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

    12

  3. 3つ

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  4. 2つ

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  5. 1つ

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2023/02/12

御手洗さんにはキレキレの推理を期待しているので、しんみりしたいい話は私には刺さりませんでした。内容的には結構深い問題を取り上げているので、違う思いで再度読みたいと思います。

Posted byブクログ

2023/01/18

4つの連作短編集。といっても中編くらいの長さのもあります。 東日本大震災のさなかに完成した作品とのことで、最後に島田さんの後書があり、大災害で亡くなった、島田作品の読者であった猪又聡氏と、無数の犠牲者に捧げられる作品となっています。 読み終えた時は、じんわり涙が滲み、まさに世界...

4つの連作短編集。といっても中編くらいの長さのもあります。 東日本大震災のさなかに完成した作品とのことで、最後に島田さんの後書があり、大災害で亡くなった、島田作品の読者であった猪又聡氏と、無数の犠牲者に捧げられる作品となっています。 読み終えた時は、じんわり涙が滲み、まさに世界一周してきた気分になりました。 私は島田荘司さんの、そして、特に御手洗さんの大ファンなので、ほぼ読んでいますが、今までの、いわゆる本格ミステリーという枠で考えると、これは、全然色合いの違う作品です。御手洗さんの若い頃、という設定でもあるし。 でも、事件を解決せずとも、やっぱり御手洗さんらしさが溢れていて、私は好きでした! 御手洗さんらしい、フラットな感覚と、冷静ではあるけれど芯は優しいところ、そして、明瞭な知性に裏打ちされた語り口で、あっという間に、その世界に入っていってしまします。 後書まで読んで改めて思いました。 地球にはこんなにいっぱい人間がいて、それなりの知性もあるはずなのに、そして、予期せぬ大災害で亡くなる人もたくさんいるというのに、何故、わざわざ人間同士が争う戦争が無くならないのかと。 印象に残ったところ少し。 ーーーーー 人間ってね、恐ろしく勝手な生き物なんだよ。他人のヘマは解るけど、弱者への自分の傲慢は、いろんな理由や言い訳を動員して許してしまう。 君が今死ねば恋さ。あらゆる判断は、比較から生じる。材料が多いほど、その精度も上がるんだ。 この不公平に、何か意味はあるのかとね。 戦争とは、互いの無知の別名だ。 ーーーーー そういえば、最近読んだ、別の作品でも、戦時中の風船爆弾の話がありました。戦争の話も多くでてきますが、決して暗いばかりの話ではありません。読んで良かった。 若い頃、「せっかく地球に生まれたから世界中を旅したい」なんて思ってたけど、私自身は観光旅行で11カ国くらいしか行ったことありません。ああ、もっと世界を旅してみたいなあ〜と改めて思いました。

Posted byブクログ

2019/05/18

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2019/01/20

★だと4.5くらいにしたい感じ。御手洗潔シリーズのファンにはオススメ。というか、他の御手洗作品を読んでないと感慨に浸れないと思われ。 あと、個人的にはよく知っている場所(京大北部キャンパスすぐ近くの進々堂)がメインの舞台、ってこともこの評価に影響していますが。っていうか、御手洗...

★だと4.5くらいにしたい感じ。御手洗潔シリーズのファンにはオススメ。というか、他の御手洗作品を読んでないと感慨に浸れないと思われ。 あと、個人的にはよく知っている場所(京大北部キャンパスすぐ近くの進々堂)がメインの舞台、ってこともこの評価に影響していますが。っていうか、御手洗はあの大学の医学部に在籍もしていた、っていう設定だったのか... ま、個人的には進々堂のあの不思議な時間の流れも好きだけど、それよりも、北部キャンパス南門を挟んで線対称の位置にあったコレクションという店にこそ濃密な思い出が詰まっているわけだが。 、、、それはさておき、この中短篇集のなかでは彼岸花の話がうまいストーリー展開で一番よかった。表題作のカシュガルのやつもいいね。

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2017/12/07

御手洗潔のようなキャラに弱い♡京都大学周辺の喫茶店に私が抱く妄想にもピッタリ♥  障がい者、大戦時の朝鮮人、帝国の覇権争いに翻弄される少数民族、弱い立場に立たされた人の誇りが沁みる。 帯にミステリーと書かれていて「?」と思っていた。 他の方のレビューを読んで何となく納得。 これは...

御手洗潔のようなキャラに弱い♡京都大学周辺の喫茶店に私が抱く妄想にもピッタリ♥  障がい者、大戦時の朝鮮人、帝国の覇権争いに翻弄される少数民族、弱い立場に立たされた人の誇りが沁みる。 帯にミステリーと書かれていて「?」と思っていた。 他の方のレビューを読んで何となく納得。 これはルパン三世カリオストロの城のようなものなのかも。 私が初めて読む島田氏の作品がこれだったというのも何かのご縁なのでしょう。 他の御手洗潔も読んでみよう!

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2017/07/11

御手洗ものと言っていいのか(御手洗潔を語り手にする必要があるのか)は疑問だが、個人的には物悲しいトーンがとても好き。3つ目と4つ目の話が刺さってきました。

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2015/01/13

御手洗潔の若い頃?の話ですが、 異国で体験した話が、その地の情景が浮かぶ表現で書かれています。 行ったことのない、カシュガルの風景は匂いも感じられ、 日本以外の歴史の勉強にもなるお話で、 色々考えさせられる本でした。

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2014/07/16

大学時代の御手洗が世界の各地で経験した話を語るという構成の短編集。 ミステリではなく、虐げられた弱者を主人公とした重い話ばかりだが、作者の熱い想いが伝わって来る。桜や曼珠沙華の花が咲き乱れる光景が浮かんでくるようだった。 若い頃の御手洗があまりに常識人なのに驚いたが、この本では彼...

大学時代の御手洗が世界の各地で経験した話を語るという構成の短編集。 ミステリではなく、虐げられた弱者を主人公とした重い話ばかりだが、作者の熱い想いが伝わって来る。桜や曼珠沙華の花が咲き乱れる光景が浮かんでくるようだった。 若い頃の御手洗があまりに常識人なのに驚いたが、この本では彼は単なる語り手なのでそれでいいのだろう。

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2013/11/24

御手洗潔、 旅、 薀蓄 好きなもの揃い踏み。そりゃあ面白いに決まってる。 カシュガルに行ってみたい。

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2013/10/19

孤独な浪人生が、兄のような存在となった大学生から聞く放浪した異国の物語、また時には彼へ語る小さな自分の物語、といった体裁の短篇たち。 易しい言葉で淡々と語られるエピソードは、時に非常に政治的でもあり、歴史の悲惨も残酷もにじませる。 けれど主人公の反応もまた淡くおさなく、日本人と...

孤独な浪人生が、兄のような存在となった大学生から聞く放浪した異国の物語、また時には彼へ語る小さな自分の物語、といった体裁の短篇たち。 易しい言葉で淡々と語られるエピソードは、時に非常に政治的でもあり、歴史の悲惨も残酷もにじませる。 けれど主人公の反応もまた淡くおさなく、日本人として考えるべきことがあるだろうなどといった押し付けを感じさせない。 民族、宗教、知能、性差、年齢や財産によるありとあらゆる差別。 戦争、民族、宗教、恋、家族。 テーマはいくらでも見つかる。 中高生にたくさん読んで欲しいと思うような一冊だった。 個人的には、京都が現代の舞台であること、それも京大北門前の進々堂が遠景に描かれているということが何よりぐっときた。 あの大きな木の机、少し薄暗い店内。 調べ物や勉強に打ち込む学生、研究者たち。 垢抜けないメニュー。 なんてぴったり。 もう何年も前ですが京大とは無関係のいち旅行者ながら、ひとりでも時々立ち寄ってしまったものでした。 また行ってみようかな。

Posted byブクログ