黄金の騎士団 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
孤児院が舞台って云うのは得意のパターン~外堀公一が昭和63年に入社したワールドランドはリゾ-ト開発を行っているが,研修で新入社員を振り落とそうとしている。離れ小島で外堀が手にした速達は,高校卒業まで世話になっていた聖母騎士団・双葉ホームという孤児院の副院長である田中のおばあちゃんが怪我をして入院して自分を呼んでいるというのだ。電話を掛けさせてももらえない会社の対応に嫌気がさし,小沢という男と退社も覚悟で脱走する。東京に帰ると院長先生が徘徊病となり,ホームの世話をして欲しいというのだ。ホームに帰ると,自分が名付けた5人,信濃左門・坂町信彦・伊勢丹治・谷四郎五郎・吹上半蔵とアメリカ留学中に世話になった先輩の息子・合羽一郎が整然と暮らしている。生活費は匿名の黄金の騎士団が置いていってくれるという。彼らは学校で保険業を行っているらしい。それだけで生活費が稼げるはずはなく,黄金の騎士団の正体を探ろうとすると,院長の徘徊癖が出て,行方不明となった。妖しいのはホームの向こうの高級マンションの1階に入っているQプロダクションと若葉商品リサーチが怪しい。やはり若葉商品リサーチは黄金の騎士団の隠れ蓑で,居なくなったはずの小早川文夫は早老症という難病に冒され数字を見ると頭痛が緩和される事から先物取引に手を出し,ニッケルの相場で90億円を稼ぎ出していた。ホームに戻ると拾い親を集めて,子供歌舞伎が披露され,花咲を新しいホームの拠点にし,四谷の地には劇場と大学生のための寄宿舎を建て直すと宣言された。費用は騎士団がシカゴの穀物相場で稼ぎ出すというが,坪2万円で買い取るはずだった花咲の土地は,オッペンハイマー家傘下の外国投資家が坪4万で買ってリゾート開発を行うと云っている。大豆の相場が下がり続ける中,花咲村からは国によって保安林の指定を受けそうだから,売れなくなったと云われる。気落ちする中,激しく命を燃やし続けた文夫はICUのトレンドグラフで相場を予想して亡くなった。ベレンジャーが農林族の森沢代議士に資金を渡して保安林の指定をしようとして事を知った外堀は政治資金集めのパーティーを催して,代議士とベレンジャー・ワールドランドの関係を白日の下に晒す大芝居を計画する~完結していれば良かったのに,夕刊フジの連載は平成になったところで中断。もうちょっとで完結するところだったのだろうに,残念。測ることができない天才が同じ孤児院に二人いるという確率はどの程度? 丁半博打は六四で丁が出るとは,気が付かなかった
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