さよならの値打ちもない の商品レビュー
1991年勁文社(発出1968年) 318ページ 手元にある本は勁文社刊のものです。 この小説、おもしろいことはおもしろかったんですけど、やはり古くささがありますね。ラブ・ロマンスとサスペンスが融合した作品で、濃密な男女の営みが描かれているけれど、病み上がりの男性が、そんな...
1991年勁文社(発出1968年) 318ページ 手元にある本は勁文社刊のものです。 この小説、おもしろいことはおもしろかったんですけど、やはり古くささがありますね。ラブ・ロマンスとサスペンスが融合した作品で、濃密な男女の営みが描かれているけれど、病み上がりの男性が、そんな精力的なセックスができるものなのかな、と疑問に思ったし、妻を亡くしてそんなに月日が立たないのに、いくら美人だからといってすぐに恋愛関係になるなよ、と思ってしまいました。妻を亡くした主人公の男性、五味川が旅の途中で出会った人妻である美女、どちらも好きになれなかったです。五味川の妻・澄江に感情移入してしまいました。五味川の代役としてヨーロッパへ行ったばかりに殺されて、その上夫は、美人の人妻と恋仲に。可哀想すぎる。 病気療養中の夫・五味川大作に変わり、取引先の人たちをヨーロッパ旅行に招待するために旅立った妻で丸甲毛織社長令嬢の澄江。その澄江が旅行中に殺された。犯人は逮捕されていない。手掛かりは、死の直前、旅先から送られた澄江の絵葉書。そこには、旧友の野添美沙子にスペインで出会ったという内容が。野添美沙子を訪ねて福島へ向かった五味川は、野添美沙子が2年前に死んでいる、という驚愕の事実を知ることに。なかば放心状態で気分の悪くなった五味川に、井石麻衣子という美しい人妻が声をかける……
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