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政治文化論 政治的個性の探究 の商品レビュー

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2012/03/22

今までの、結果による事象を追い求める政治学とは異なり、「投票行動自体にどんな傾向が見られるか。」「政治を通して、その国の習俗がどのような影響を与えているか。」を解明しようとする冒険的著作。 「日本人は熱しやすく冷めやすく、非論理的で、情に流されやすく、祭り好き。」という行動を言い...

今までの、結果による事象を追い求める政治学とは異なり、「投票行動自体にどんな傾向が見られるか。」「政治を通して、その国の習俗がどのような影響を与えているか。」を解明しようとする冒険的著作。 「日本人は熱しやすく冷めやすく、非論理的で、情に流されやすく、祭り好き。」という行動を言い当て、投票行動にもそれが顕れる、とする。たしかにポピュリスティックな政治家は、大衆によく受け、持ち上げる人が出てくる。しかし周りで持ち上げている人が乗っかっているだけのことも少なくない。 また、日本は村社会では満場一致が原則となっており、多数決の原理が浸透していない(確かに閣議は満場一致だが)。ゆえに野党議員がゴネて、与党議員が議場封鎖をしたり、議事妨害をしたり、強行採決をしては後々になって禍根を残す。また一つのネタが政局の種になったりと、一つの話題で騒ぎ出すのも日本らしい。 ところどころ首を傾げたくなる内容もあるが、このような内容の論文や本は余り見たことがない。もっと議論を深めるべきであるように思う。

Posted byブクログ