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ムーンライト・マイル の商品レビュー

3.8

13件のお客様レビュー

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2013/02/12

12年前に探し出した少女が再び失踪した。 パトリックはその伯母の頼みで少女を探し始めるが…。 パトリック&アンジー最終作。 いやー、切ない切ない。 日々の生活に追われ、自分の仕事にも限界を感じているパトリック。中年の哀愁とか、男の悲哀とかを通り越して負け犬のようですらある。 ア...

12年前に探し出した少女が再び失踪した。 パトリックはその伯母の頼みで少女を探し始めるが…。 パトリック&アンジー最終作。 いやー、切ない切ない。 日々の生活に追われ、自分の仕事にも限界を感じているパトリック。中年の哀愁とか、男の悲哀とかを通り越して負け犬のようですらある。 アンジーはアンジーで娘を持ったことで一線から退かざるを得なくなっている。 そんな二人が挑むのは12年前一事の別れのきっかけとなった少女・アマンダ探し。 ところがアマンダは簡単に見つかり、ん?と思っているとまた別の難題が降りかかってくる。 「愛しき者はすべて去りゆく」で残ってしまった問題にけりをつけるために、パトリックとアンジーが平穏を取り戻すために、この物語は書かれた様に思う。 だから最終章の切なさと来たら、半端じゃない。 ああ、パトリックとアンジーの物語が幕を閉じてしまった。 満身創痍の二人にはお疲れ様でした。

Posted byブクログ

2011/11/25

おお久しぶり!と喜んだら、何とこれで終わりだって。そうなのか…。私にとってレヘインは、他にどんなに傑作があってもあくまで、パトリック&アンジーシリーズの作者なのだ(ウインズロウがあくまでストリート・キッズの作者であるように)。 出だしから、まあ!ということの連続。二人が結婚して...

おお久しぶり!と喜んだら、何とこれで終わりだって。そうなのか…。私にとってレヘインは、他にどんなに傑作があってもあくまで、パトリック&アンジーシリーズの作者なのだ(ウインズロウがあくまでストリート・キッズの作者であるように)。 出だしから、まあ!ということの連続。二人が結婚してて子どもがいる、パトリックは汚れ仕事をして「正社員」になることを望んでいる、などなど。でもアンジーとの掛け合いは昔通りで、そうそうこれこれ!と読み進むうちにどんどん引き込まれていった。 お話は「愛しき者はすべて去りゆく」を受けている。アンジーが一度はパトリックのもとを離れることにもなった誘拐事件の顛末は、このシリーズを象徴して痛々しく重い。この最終作も同様で、登場人物と一緒に読む者も痛みと葛藤を感じずにはいられない。超越的な「名探偵」と対極にある探偵像を作り上げたことで、忘れられないシリーズになった。 パトリックとアンジーに劣らず、いやそれ以上に好きなのがブッバ。私の頭の中ではいつもブッチャーの姿をしている。ああもう読めないなんて!いやいや、本の中の人たちはいつでも、いつまでだってページの中にいる。また読み返すことにしよう。

Posted byブクログ

2011/09/18

パトリック&アンジー・シリーズ最終作。前作からなんと12年ぶり。パトリックとアンジーの後日譚みたいな。年をとって守るものができて昔とは変わったふたりが興味深い。相変わらず、暴力、虐待とかマフィアとか社会の暗部など描かれているものは重く暗いのだけれど、やっぱりページターナーで一気読...

パトリック&アンジー・シリーズ最終作。前作からなんと12年ぶり。パトリックとアンジーの後日譚みたいな。年をとって守るものができて昔とは変わったふたりが興味深い。相変わらず、暴力、虐待とかマフィアとか社会の暗部など描かれているものは重く暗いのだけれど、やっぱりページターナーで一気読み。テンポがよくて、会話も気がきいていておもしろくて、ファンキーだけど情緒があってという感じ。堪能。ずっと下のほうにネタバレの内容を。最終作なんだけど、ハッピーエンドで本当にほっとした。よかった。個人的に、パトリックが危ない仕事から足を洗って安全な仕事に就くことにしてくれたのがすごくうれしかった。ほっとした。

Posted byブクログ