キリスト教美術の源流を訪ねて(1) の商品レビュー
キリスト教系の出版社で連載されていたものを、著者が亡くなったあとに整理してまとめられた本。著者は中世キリスト教関連美術を専攻している大学教授とのことですが、かつて旅したイタリア各地の教会の思い出を紙上を旅するように書いてみようという連載だったらしい。その時々のゼミ学生たちとの思い...
キリスト教系の出版社で連載されていたものを、著者が亡くなったあとに整理してまとめられた本。著者は中世キリスト教関連美術を専攻している大学教授とのことですが、かつて旅したイタリア各地の教会の思い出を紙上を旅するように書いてみようという連載だったらしい。その時々のゼミ学生たちとの思い出や早朝の市場の風景など、何気ない情景の描写の品のよさに、キリスト教美術には素養も関心もろくにないのにあっという間に読んでしまいました。もう少し写真が多ければとも思いましたが、対象を語る著者の愛情の篭った文章だけでそれは帳消し。品のいい、美しい日本語が堪能できます。
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