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若手英語教師のためのよい授業をつくる30章 の商品レビュー

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2013/03/24

 今の英語教師が知っておくべき基礎的な知識やノウハウを一通り紹介したもの。授業準備から学習指導案の書き方、教材の目のつけどころ、授業の流れ(ウォームアップ、導入、音読、ドリル活動、帯活動など)、入試の指導などが30章にわたって紹介されている。最後の方には「よくある悩みとその対処例...

 今の英語教師が知っておくべき基礎的な知識やノウハウを一通り紹介したもの。授業準備から学習指導案の書き方、教材の目のつけどころ、授業の流れ(ウォームアップ、導入、音読、ドリル活動、帯活動など)、入試の指導などが30章にわたって紹介されている。最後の方には「よくある悩みとその対処例」、「授業力を向上させるために」など、英語教師として成長していくためのアドバイスが書かれている。一応タイトルは若手(まだ中堅には至らない、経験が10年以下の教員)の中学校の英語教師に向けた本となっているが、昨今の英語教育の基本的な考え方とその実践例を知る上ではとても良い本で、授業を改革しようと思う人なら誰が読んでも良い本だと思う。  例えばオーラルイントロダクション1つをとっても、内容を全部解説してしまうのか、本文の内容には触れずに導入するのか、など、いろいろなやり方があるし、レッスンを一気に読ませてトップダウンで行う方法もあれば、文法を先に導入してから本文に入る方法もある、など、「これしかない」ではなく色々な方法が考えうるということが紹介してあり、信頼が置ける。また、悩みの対処例の章では、「文法用語をどこまで使用していいのか分からない」、「授業の準備をする時間が足りない」、「同僚との意見が合わない」など現実的なことへの、一つの正解が提示されていて、単なる研究書とは全く異なる。最後に、プロの教師なら知っていることのもいを行うのではなく、「いろいろな指導方法を知っていてその中から最良のものを選んで行っている」(p.210)というのも同感。とても堅実だし、授業をつくる上でのエッセンスが分かりやすくまとめられている本だと思う。(13/03/24)

Posted byブクログ