岩波講座 アジア・太平洋戦争(1) の商品レビュー

倉沢愛子(著者)

2009/10/07

いわゆる「つくる会」に代表される歴史修正主義に対する批判論文集であるが、歴史修正主義が出てきた由来、防止できなかった戦後の歴史学の反省もあって、読んでいてバランスがとれているという感じがした。「戦争責任論の現在」や「世界戦争の中のアジア・太平洋戦争」は読み応えがあるし、「歴史修正主義」を読むと、この現象が日本だけのものでないことがわかる。