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セガンティーニ の商品レビュー

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2011/12/25

(間借) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【展覧会】 アルプスの画家 セガンティーニ ―光と山― 主催:NHK、NHKプロモーション、東京新聞 会場:損保ジャパン東郷青児美術館 会期:2011年11月23日(水・祝)~12月27日(火)(月曜休館ですが26日は開館) ...

(間借) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【展覧会】 アルプスの画家 セガンティーニ ―光と山― 主催:NHK、NHKプロモーション、東京新聞 会場:損保ジャパン東郷青児美術館 会期:2011年11月23日(水・祝)~12月27日(火)(月曜休館ですが26日は開館) 観覧料:一般1000円 観覧日:2011年12月18日(日) 「スイス・アルプスの山々とそこに暮らす人々を描き続けた画家ジョヴァンニ・セガンティーニ(1858-99)。新印象派の明るい色彩、象徴主義の内面的なテーマなど、魅力に富んだ初期から晩年までの約60点で画業を紹介する33年ぶりの回顧展です。」(ホームページより) 3月の東日本大震災のために開催が延期になっていた展覧会です。 始まったと思っていたら、あっという間に会期終了に近づいてきてしまったので、あわてて行ってきました。 NHKの日曜美術館で紹介されたこともあってか損保ジャパン東郷青児美術館としては、結構な入場者でした。 展示のテーマは、以下のように分けられています。 Ⅰ.ミラノとプリアンツァ:初期 Ⅱ.肖像画 Ⅲ.サヴォニン:山岳の光 1886年 Ⅳ.マロヤ:アルプスの象徴主義 Ⅴ.自画像 Ⅵ.シャーフベルクでの死、マロヤでの埋葬 入ってすぐのところには、初期の暗いアカデミックな作品が並んでいます。 「羊たちへの祝福」1884年、はその力量の程を知らせてくれます。この後何度も羊が登場しますので、羊が好きだったのでしょうか? キリスト教への信仰心が強かったためでしょうか? 肖像画も展示してあります。後にアルプスの壮大な風景を描くことになりますが、そこには必ず人物が登場しますので、基本的には、人物を描くことが好きだったのでしょう。 先へ進むと動物の絵やアルプスを描いた物が展示してあります。習作や素描もあります。 「羊の剪毛」1886年、は納屋で羊の毛を刈っている様子を描いているのですが、納屋の軒の向こうに見える風景が農場の全体を見渡すようで、興味が惹かれました。 今回の目玉になっている「アルプスの真昼」1891年、も展示してあります。印象派の人たちも使った手法である色を混ぜ合わせず、画面上に細かく並置して、見る人が混ぜ合わせる描き方が行われています。空気の薄い、日差しの強い、アルプスの山の様子がよく表現されています。ほぼ同じテーマの大原美術館所蔵の「アルプスの真昼」1892年、が並べて展示してあります。甲乙つけがたい作品です。 代表作になっている「湖を渡るアヴェ・マリア」1890年、の下書きがありました。 さらに進むと、象徴主義と呼ばれる絵が並んでいます。 「生の天使」1892年、「虚栄」1897年、アルプス三部作のパネル、アルプス三部作の「「生」の習作」、1897年、「「死」の習作」、1898年、等、見ごたえがあります。 最後のコーナーには、自画像、弟子のジョバンニ・ジャコメッティの作品が展示されています。 不安に満ちた「二十歳の自画像」1979年、こちらを凝視する「自画像」1882年、厳しい絵です。 ジョヴァンニ・ジャコメッティは、彫刻家のアルベルト・ジャコメッティの父親です。 名前だけで、時々間違えてしまいます。 「死の床のジョヴァンニ・セガンティーニ」1899年、はジャコメッティがセガンティーニを描いたものです。 「ふたりの母たち」1899年、はセガンティーニとジャコメッティの共作です。よく似た描き方を習得しています。 全体的に充実した展覧会だったと思います。 (2011年12月25日・記)

Posted byブクログ